「内の目 外の目」第212回 第6の味覚~脂肪酸の味覚と健康のつながり~ ③

続き:

◎ 健康な食と歯科の役割

 齧歯類の研究では高脂肪食を連続して食べると、3日目から高脂肪食を好んで食べるようになるという報告や、1日おきに油を(1日1時間前後)与えると正の強化学習、つまり嗜癖になってくる。

 過激なほどの脂が足された食べ物が最近増えた一方で、健康的で素材の味を生かす調理法や店も増えている。食と健康を題材にした番組も多く、少しずつ人の食に対する意識が変わってきているように著者(安松)は感じる。

 こういった動向の中で、歯科の役割も改めて重要だ。即ち、味覚を感じ取るためにはしっかり咀嚼して、唾液のアミラーゼ、リパーゼを分泌させ、小さい分子である食べ物の味成分(脂肪酸、マルトース、グルコース)を生じさせて味を感じる、という流れを生み出させる口腔環境を整えることである。さらに、味覚器が存在する舌の表面の舌苔を除去することも業務内である。

 食事のメニューの中で、健康的な油や調味料の量を約10日続ければ味覚の感度は上がっていく。このような健康増進サイクルを生み出すために、歯科医療の可能性は大変大きい。ウィルス感染による味覚嗅覚の低下の問題も含め、研究と臨床の連携が呼びかけられている気がしてならない。

2020年8月 9日 (日)

「内の目 外の目」 第212回 第6の味覚~脂肪酸の味覚と健康のつながり~ ②

続き: ◎ 味覚とホメオスタシス  脂肪酸神経で栄養素を選び取っている可能性あるが、実際言葉にして表現できないような味覚にどんな役割があるのだろうか。忘れてはいけないのは消化管とリンクした摂食調節であ...

» 続きを読む

2020年8月 8日 (土)

「内の目 外の目」 第212回 第6の味覚~脂肪酸の味覚と健康のつながり~ ①

安松啓子(東京歯科大学短期大学教授)さんの小論を載せる コピーペー: ◎ 脂肪味とは  脂肪=トリアシルグリセロールは味覚器を刺激せず味がないが、調理・保存や、唾液リパーゼ等により分解され、脂肪酸にな...

» 続きを読む

2020年8月 7日 (金)

デジタル・メディアとアナログ・ジャーナリズム ⑩

続き: ◉ 信用力を磨く  いま新聞をはじめとするジャーナリズムは、デジタル化の中で最大の苦境に直面している。広告はもはや大きな収入源にならず、電子空間でさまざまな組織や個人が発信力を持ち、新聞のビジ...

» 続きを読む

2020年8月 5日 (水)

デジタル・メディアとアナログ・ジャーナリズム ⑨

続き: ◉ 権力との距離感  権力の監視はメディアの最大の仕事。平時か危機時かかわらずメディアは権力と距離を置くことが求められる。一方で、記者は権力の懐に入らないとネタは取れぬ。懐に入るためには、した...

» 続きを読む

2020年8月 4日 (火)

デジタル・メディアとアナログ・ジャーナリズム ⑧

続き: ◉ クリック数の魔力  デジタル空間に表れる意見やクリック数は世論そのものではない。しかし世論以上の影響力を持つことがある。  どの新聞社でも午後の遅い時間に編集会議が開かれ、その日に起きてい...

» 続きを読む

2020年8月 3日 (月)

デジタル・メディアとアナログ・ジャーナリズム ⑦

続き: ◉ 世論を輿論へ <3>  河原(私)はここにメディアの存在意義を感じる。世論を出発点として、それを輿論に昇華させていく。その触媒となることがメディアの役割ではないかと考える。  ...

» 続きを読む

2020年8月 2日 (日)

デジタル・メディアとアナログ・ジャーナリズム ⑥

続き: ◉ 世論を輿論へ <2>  1992年の夏、当時の宮澤喜一首相が公的資金投入の可能性を示唆した。不良債権問題による不安心理は通常の景気後退とは違い、経済の基盤に長く大きな打撃を与え...

» 続きを読む

2020年8月 1日 (土)

デジタル・メディアとアナログ・ジャーナリズム ⑤

続き: ◉ 世論を輿論へ <1>  コロナ禍で浮かび上がったもう一つの課題は世論との向き合い方だ。  感染者の爆発的増加を指すオーバーシュートという言葉がキーワードになったが、危機時には世...

» 続きを読む

2020年7月31日 (金)

デジタル・メディアとアナログ・ジャーナリズム ④

続き: ◉ 風評被害と切所の判断<2>  後の検証で、当時の福島原発はすでに炉心溶融を起こしており、事態はほぼ朝日が報じた通りであることが分かった。一方で、朝日が判断根拠としていた事実は共...

» 続きを読む

«デジタル・メディアとアナログ・ジャーナリズム ③