関西電力の企業ガバナンス ②

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関西電力は脅かされた”被害者”か?

 岩根社長は金品授受の記事が流れた翌日に記者会見し、事実を認め、元助役に長年にわたって脅かされ、返そうとしたが返せなかったと釈明した。元助役は広い人脈を持ち、高浜原発の誘致や地域のとりまとめに力を発揮した。だが、すぐに激高する「特異な性格」の持ち主で、些細なことで「原発運営を妨害してやる」と関電の担当者を脅かしたという。

 もう20年以上も前に、大企業にたかる「総会屋」という勢力がいた。彼らは企業の弱みを握り「株主総会で騒ぐぞ」などと脅かして金品をむしり取っていた。その後、企業の利益供与に対して厳しい刑罰が科せられるようになり、総会屋はほぼ姿を消した。

 総会屋のように「脅かして金を受け取る」行為なら、カネ目当てと理解できる。だが、元助役は脅かして金を受け取らせていた。原発を介して結びついた関西電力と元助役。この関係の裏面に、どんな”深い闇”があったのだろうか。

 原発が立地する地元には、電力会社や国から多額の「原発マネー」が流れ込む。今回のスキャンダルの発覚は、金沢国税局が、高浜町の建設会社「吉田開発」の金の流れに目を着けたことが発端だ。この建設会社は、2011年の福島第一原発の事故後に原発に対する規制が厳しくなったことで、関西電力から多額の工事を受注していた。

 国税局は2018年の初めに建設会社と元助役に税務調査に入った。建設会社から元助役に”裏金”が流れ、そして元助役から関西電力の幹部に、多額の資金が渡っていることをつかんだ。

 関西電力が払った原発工事代金で地元業者が潤い、業者から”裏金”を受け取った元助役が関西電力幹部に金品を渡す。これは「原発マネーの還流」と言うほかはない。もとは消費者が納めた電気料金だ。「電気料金→関西電力→建設業者→元助役→関西電力幹部」という図式だ。

 関西電力は「元助役の資金の出所はわからない」とし、「原発マネーの還流」とは認めていない。関西電力は元助役に、地元に発注する工事についてたびたび説明していたが、大雑把な内容だったという。高浜町周辺には、この業者以外に原発がらみの工事を発注できる業者はおらず、業者に便宜を図った形跡はなく、工事発注に問題はなかったと説明している。関西電力のこうした説明に納得する人はいるのだろうか。

2020年1月25日 (土)

関西電力の企業ガバナンス ①

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