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2012年9月14日 (金)

金子順一 論文の発見

松村高夫(慶応大学名誉教授)さんの記述をコピー・ペー:2011年夏に那須重雄氏(NPO法人731部隊細菌戦資料センター)が金子順一論文を国会図書館関西部で発見した。それは731部隊による細菌戦の実施の新データを含んでいたので、日本では『朝日新聞』(2011/10/15)、『東京新聞』(2011/10/16)が報道し、韓国、中国でも衝撃を与えるニュースとして報道。金子順一は1936年東京帝大医学部を卒業し、1937年7月に関東軍防疫部(731部隊)員になり731部隊長石井四郎に徴用された軍であった。1943年3月には陸軍軍医学校部員、1943年4月には第九技術研究所(登戸研究所)所員を兼任し、1945/08/31に復員した。戦後は、1950年9月から1973年3月まで武田薬品に勤務し、山口県光工場でワクチン製造にかかわっている。金子が戦後、1949年東京大学に医学博士号取得のために提出した論文は、『陸軍軍医学校防疫研究報告』第1部に1940年~1944年にかけて掲載された論文8点を合本したものである。8点のうち、特に注目すべきは「PXノ効果略算法」(『同』第1部、第60号、1943/12/14 受付)である。Pはペスト菌、Xはケオプスネズミノミのことで、PXとはペスト感染ノミを意味する。その論文のなかの「従来の作戦等によるPXの効果」を示す「既往作戦効果概見表」が特に重要である。6つの細菌「攻撃」ごとに、地名、実施日、散布したPXの重量、1次感染による死者、2次感染による死者が示されている。PXの重量がグラムになっているところは地上散布、キログラムとなっているところは飛行機からの空中散布だろう。細菌攻撃実施日と地名は、1940/06/04 農安(吉林省)、1940/06/04~07 農安、大賷(吉林省)、1940/10/04 衢県(浙江省)、1940/10/27 寧波(浙江省)、1941/11/04 常徳(湖南省)、1942/08/19 広信、広豊、玉山(江西省) を示す。なお、散布したPX量以下のことは略する。





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