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2015年6月 5日 (金)

「新専門医制度」 (4)

神経内科専門医

 神経内科診療は、①頭痛、てんかん、めまい、しびれ、歩行障害(ミオパチー、ニューロパチー、脊椎・脊髄疾患など)等の外来診療、②脳卒中、痙攣重積や意識障害、脳炎・脳症・髄膜炎、ギランバレー症候群などの救急診療、③多発性硬化症や重症筋無力症などの免疫性神経疾患の診療、④ALSなどの運動ニューロン疾患、多系統萎縮症や脊髄小脳変性症、パーキンソン病やその類縁疾患などの神経難病の診療、⑤認知症の診療、⑥リハビリテーションなど、広範囲にわたっている。神経内科というと難病ばかりを診療しているイメージがあるかもしれないが、日本神経学会は脳卒中、頭痛、てんかん、認知症の4つの一般的な神経疾患も積極的に取り組むということを明確な任務にしている。

 当院は神経内科4人、脳神経外科3人で、決して恵まれた体制ではない。かかりつけ医との前方連携、リハビリテーション専門病院との後方連携、神経内科専門施設での水平連携によって地域全体で診療体制(地域完結型の診療体制)を構築して広範な神経内科領域の診療を展開して、その中で教育と研究を行っている。医療連携によるメリットがある(三者(専門医・かかりつけ医・患者さん)の triple-win )。

 私(橋本)が所属している全国学会は20の学会に上る。それら認定医や専門医を取得している。一人でいくつもの専門医を持って診療・教育・研究を行わなければ、地方の市中病院での教育はできない。

 専門医取得で一番苦労したのは、日本神経学会の専門医(当時は認定医)である。1975年に第1回の認定試験が開催され、毎年行われている。受験した1985年は合格率60%程度の時代ではなかったと思うが、その後、40%程度まで低下し、現在は60~70%程度の合格率という極めてハードルの高い試験を合格しなければならない。当時は、筆記試験と面接試験であったが、現在は、模擬患者を対象とした神経学的診察を実演して合格しなければならない。以前から卒後教育セミナーは行われていたが、2005年より今までの座学(春開催の日本神経学会学術総会で開催)のみでなく、教育環境が十分でない施設の神経内科医を対象に学会として秋に年1回の実技(神経学的診察と高次脳機能障害診察)を中心とした専門医育成セミナーを行っており、10年にわたってチューターを行っている。専門医の認定法には学会によって違ってくるのは当然である。






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