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2015年6月10日 (水)

「総合診療専門医」 (3)

 

「総合診療専門医」制度の概要

  新専門医制度の目玉として今回「総合診療専門医」が打ち出された。従来の専門医の”深さ”に対して、対象領域の”幅広さと多様性”を特徴とするということである。新しい概念であるのでまずその医師像についてイメージを共有する必要がある。少し長めになるが、「報告書」等に書かれた総合診療医の必要性、定義、期待される役割から見ておこう。

 必要性 「高齢化に伴い複数の疾患を抱える患者や特定の臓器や疾患を超えた多様な問題を抱える患者が増え、それに対して適切な初期対応と医療を継続する役割の医師が求められる」

 定義 「日常遭遇する疾患や障害に対して適切な初期対応と必要に応じた継続医療を全人的に提供するとともに、疾患の予防、介護、看取り、地域の保健・福祉活動など人々の命と健康に関わる幅広い問題について、適切な対応ができる医師。所定の研修カリキュラムを履修し、知識・技術・態度についての専門医試験に合格した者。」

 期待される役割 「他の領域別専門医や他職種と連携して、地域の医療、介護、保健等のさまざまな分野におけるリーダーシップを発揮しつつ、多様な医療サービス(在宅医療、緩和ケア、高齢者ケア等を含む)を包括的かつ柔軟に提供すること」と書かれている。

 4月6日の同機構理事会で決定した「総合診療専門医専門研修カリキュラム」では、到達目標で「人間中心の医療・ケア」「包括的統合アプローチ」「連携重視のマネジメント」「地域志向アプローチ」「公益に資する職業規範」「診療の場の多様性」の6点を核となる能力として示した。また経験目標として「身体診察及び検査・治療手技」「一般的な症候への適切な対応と問題解決」「一般的な疾患・病態に対する適切なマネジメント」「医療・介護の連携活動」「保険事業・予防医療」の5点を示し、身体診察手技や検査・治療手技、疾患・病態、活動などについて具体的な名称や内容を示した(4月6日付「メディファクス」)。

 これらは、現在の地域開業医の日々の役割と多く重なっているといえる。しかし今回、専門医として格付けしてあらためて積極的に打ち出されたところにはどんな政策意図があるのであろうか。

 






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