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2015年6月 6日 (土)

「新専門医制度」 (5)

 
新専門医制度の問題点

 日本内科学会は、認定内医、総合内科専門医という2段階の認定を行ってきて、内科指導医を各施設に依頼してきた。新専門医制度を前提に2015年以降の国家試験合格者は、初期研修2年と後期研修(専攻医)3年のあと新・内科専門医(仮)を取得し、さらに臨床経験3年、指導医プログラム終了後に新・内科指導医(仮)の認定資格となる予定である。また専門研修基幹施設、専門研修連携施設、専門研修特別連携施設などとランク分けされることになり、地方の中小病院は苦境に立たされることになるであろう。JMECC(Japanese Medical Emergency Care Course )などの院内開催が病院にとっては大きな負担となってきている。

 神経内科は内科のsubspecialty として位置付けられており、今後、新・内科指導医(仮)を取得してから神経内科専門医の取得となる。神経内科専門医を目指す場合、内科全般の後期研修3年間は長すぎ、また大きな負担になる。脳卒中専門医や頭痛専門医は、神経内科にとって3階に位置する。脳神経外科ではこれらは2階に位置する。脳神経外科医のほうが、脳卒中専門医や頭痛専門医は早く習得可能である。脳卒中を専門とする神経内科医になるには膨大な時間を必要とする。一方、大学院での研究、国内留学、海外留学、あるいは研修施設でない病院での勤務を行うこともあり、専門医取得以外に割く時間も多い。

 新臨床研修制度とともに新専門医制度で市中病院が疲弊する可能性がある。日本の現状の中で行える制度にすべきである。

 今までに取得した専門医が今後どうなるかも問題であろう。手術をしなくなった外科医や脳神経外科医は、専門医を更新できるのであろうか。日本の脳神経外科医は、脳卒中、頭痛、てんかん、認知症を数多く診療し、その中から手術適応例をみつけだしている。手術をしなくなっても脳神経疾患診療における役割は大きい。

 現状でも専門医が少なくて研修がしにくい科の専門医を新専門医制度でどう育成するかも大きな課題である。






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