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2015年6月 8日 (月)

「総合診療専門医」 (1)

「総合診療専門医」の概要・論点について、三浦 清春(保団連副会長)さんの文 コピーペー:
はじめに

 2013年4月、厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」は、1年半の論議を経て、新たな専門医制度に関する最終報告書(以下「報告書」)をまとめた。その中で、特筆すべきものとして、従来にない総合診療専門医の創設を打ち出した。

 この「総合診療専門医(総合的な診療能力を有する医師)」の養成は、今進行中の「川上から川下へ」の医療提供体制改革とあいまって、わが国の地域医療の在り様に大きく影響するものと思われる。保団連政策部では、この制度は、わが国の高齢化社会や医師不足・医療過疎地問題への対応という理解できる面と、「社会保障・税一体改革路線」から来るところの医療費抑制、医師の管理統制のツールとしての警戒すべき面とがあるとみている。

 この小論では、国民皆保険制度の原則とそのもとでの地域医療を守る観点から、新制度、特にその中の総合診療専門医を中心に懸念されるところを論点として指摘する。

新専門医制度の簡単な経緯と概要

 日本の専門医制度は1962年の麻酔指導医制度にはじまり、その後、内科、小児科、外科など基本的な診療領域を中心に、学会ごとに整備されてきた。2000年代に入り、一定の条件下で広告が可能となったこともあり急速に増加している。現在約80余りの専門医制度があり、領域も細分化されてきているのが特徴だ。

 こういった中で、問題点も指摘されるようになった。代表的な意見は、認定基準が各学会で異なっていて統一性に欠けるということや、制度全体が国民から見てわかりにくく受療行動に影響を与えていないということである。これらの反省に立って、2011年10月、厚労省内に「専門医の在り方に関する検討会」が設置され、約1年半の論議を経て2013年4月、最終「報告書」が答申されたのである。

 現在この最終「報告書」を骨格として、わが国の新しい専門医制度が準備されつつある。その要点は3点ある。①学会とは独立した中立的な第三者機関を設けて専門医の認定、養成プログラムの評価等を統一的に行う。②従来の科別・臓器別専門医制度は、基本領域の専門医(18科)とその後の臓器別専門医(サブスペシャルティ)制度の2段階制とする、③今回新たに総合診療専門医を19番目の基本領域の専門医として創設するーーーである。

 この方針を受け、第三者機関として一般社団法人日本専門医機構が2014年5月設立された。そして、同機構は、2014年7月に「専門医制度整備指針・第一版」(以下「整備指針」)を発表し、2017年4月からのスタートに向けて鋭意準備中であるのだ。 






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