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2015年6月 7日 (日)

「新専門医制度」 (6)

総合診療専門医

 今まで基本診療領域は18領域であったが、厚労省「専門医の在り方に関する検討会」の議論の結果、「総合診療専門医」を基本診療領域専門医に加えることになった。

 プライマリ・ケア学会、家庭医療学会、総合診療医学会の3つの学会が合同して日本プライマリ・ケア連合学会ができ、認定医、指導医、専門医の認定を行っている。総合診療専門医の受け皿がどこになるかも大きな話題であり、この日本プライマリ・ケア連合学会が受け皿になるという噂がたち、基幹病院の医師が移行措置の時に認定医試験を受けている。私(橋本)は移行措置後に受験したために症例記載などの多大な労力を強いられて、ペーパー試験を受けた。また日本内科学会の総合内科専門医(新・内科専門医)の立ち位置はどうなるのであろうか。

 また地域医療振興協会の総合医養成コース、公益社団法人全国国民健康保険診療施設協議会、社団法人全国自治体病院協議会の地域包括医療・ケア認定制度(施設、医師・歯科医師、コメディカルの認定)などもあり、現場では混乱を来たしてしまう。

 総合診療専門医から subspecialty の専門医を取れるようにして欲しいとの要望が挙がっている。私(橋本)は神経内科の研修を受け、神経学会の大変ハードルの高い専門医試験に合格すれば認めてよいと考えるが、総合診療専門医が内科総合専門医(新・内科専門医)と同等レベルであることが担保されなければならない。

 なお専門医と総合医は対極であるであろうか。それはN O であろう。総合診療を指導している医師が subspecialty を持っていることが多い。地方の中小病院の医師は当直をしなければならず来るものを何でも診療しなければならず、総合医をやらざるをえない。

最後に

 我々の世代にとっては、多くの専門医を取得し、研修指定病院になって後輩たちを教育しなければならず、いくつもの専門医を維持する必要があり、専門医制度は、ある意味、医師自身の首を絞めることになっている。専門医を持つとメリットがある仕組みも必要であろう。病院によっては広告できる専門医を取得すると給与に反映されるところもある。将来的にはドクターフィーを期待したいところであるが、医療費抑制という方向に向いている環境では諦めざるをえないであろうか。専門医に対するドクターフィーに反対する意見もある。

 本来であれば、医療全体の制度設計の改変のなかでの新しい専門医制度を創るべきである。新専門医制度の骨格が固まった時点で是非、パブリックコマントを求めて欲しい。よりよい制度設計を願うばかりだ。






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