« Science アウトカム志向のクリニカルパスが医療の質を向上へ ① | トップページ | Science アウトカム志向のクリ二カルパスが医療の質を向上へ ③ »

2016年10月 6日 (木)

Science アウトカム志向のクリ二カルパスが医療の質を向上へ ②

続き:
2 .  クリニカルパス導入の意義
 製造業においてパスは、限定された資源を効率的に活用してより質の良い製品をより短期間に完成させる手法として広く用いられた。この手法の中心概念は「標準化」、「視覚化による明示」、「工程上の不具合」だ。医療は製造業と違い生物現象という複雑系で、不確実性を常に、内在しているが、とあいえ多くのテーマを収集分析することで最適なプロセスを確立できるのではないかという発想から医療系への応用が始まった。製造業も医療も「より良いプロセス(工程)がより良いアウトカム(成果・結果)を生む」という原則は変わりない。
 医療におけるアウトカム(成果・結果)は、しばしば3つの視点、①臨床アウトカム(治療成績、合併症等)、②財務アウトカム(コスト、収益等)、③満足度アウトカム(患者及び医療従事者の満足度)に分類。近年、多くの病院において医療安全、患者管理、褥瘡対策等組織横断的な質向上活動が推進されている。これらの質向上活動の最終目標は、3つの視点のアウトカムをバランスよく向上させる、即ち、TQM (Total Quality Manarement )の実践である。パスは個別疾患診療における3つの視点のアウトカムをバランスよく向上させるTQM 実践ツールとも。
 パスの導入は医療現場に多くのメリットをもたらす。①医療のスタンダード(標準化=最適化)、②医療資源と時間の効率化(適正化)、③スタンダード診療プロセスを事前提示することによる異常に対する早期発見と対応、④医療スタッフ教育、⑤チーム医療推進(スタッフの主体性発揚)、⑥患者説明、インフォームド・コンセントの充実、⑦医療管理(在院日数、コスト管理等)、⑧診療プロセスの継続的改善のシステム化、等々が挙げられる。――― 多くのメリットがもたらされることにより、上記の3つのアウトカム(臨床・財務・満足度アウトカム)がバランスよく向上していく。しかしながらパスはあくまでツールに過ぎないので、パスの運用( PDCA サイクル)が正しく行われなければ、メリットの享受は限定的になってしまう。
 



« Science アウトカム志向のクリニカルパスが医療の質を向上へ ① | トップページ | Science アウトカム志向のクリ二カルパスが医療の質を向上へ ③ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック

« Science アウトカム志向のクリニカルパスが医療の質を向上へ ① | トップページ | Science アウトカム志向のクリ二カルパスが医療の質を向上へ ③ »