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2016年11月13日 (日)

TOPICS : 鼻腔悪性黒色腫で、重粒子線治療及びDAV療法の経験 ①

木下善隆(歯科医師)さんは自身の鼻腔底に発生した悪性黒色腫に対する重粒子線(炭素イオン線)と抗がん剤を併用した治療経験から述べている。―― コピー・ペー:
                       要約
 著者は自身の治療経験において口腔粘膜床を自作して使用したことにより摂食時の痛みを軽減し、流動食に変えることなく普通食を摂取し続けることができた。また、これにより様々な副作用を克服できるとともに口腔粘膜炎の発生期間を著しく短縮することができた。
 このように歯科医師の知識と技術を生かすことにより治療過程で生ずる口腔粘膜炎の疼痛を制御し、摂食嚥下機能の低下防止することで栄養摂取の維持ならびに QOL や意欲の低下防止、ひいては免疫力低下を抑制することで治療効果を向上させ、入院期間の短縮・医療費抑制でも社会貢献できることを体験したので、その内容および手法について報告する。
はじめに
 日本は社会の高齢化に伴いがん患者が急増している。1981年以降はがんが日本人の死亡原因の1位を占め、現在は国民の二人に一人ががんになり、三人に一人ががんで死亡する状況になっている。しかしながら、がんの治療法は日進月歩で、日々新たな治療法が開発され、その治療率も向上し、今やがんが不治の病という考えは過去のものになりつつある。現在のがん治療法としては手術療法、放射線療法、化学療法を中心とした集学的治療体系が確立している。
 近年、国はこれらの治療に伴う様々な合併症や副作用の防止と軽減、さらには治療効果向上のために口腔機能の維持、管理が重要であることを認め、2010年から日本歯科医師会と共同で、がん患者の治療前の口腔ケアを地域歯科医療機関に依頼して実施する地域医科歯科連携を実施している。このようながん治療における口腔機能の管理については厚労省もその必要性を認め、2012年4月からがん患者の口腔ケア・医科歯科連携が保険収載されている。また、2012年6月に改定された「がん対策推進基本計画」においても、がん治療における医科歯科連携による口腔ケアの推進を取り組むべき施策として新たに記載されている。
 筆者は2011年4月に左側鼻腔底に悪性黒色腫を発症し、6月に東京歯科大学市川総合病院耳鼻咽喉科より千葉市稲毛区の国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所・重粒子医科学センター病院(以下、重粒子医科学センター病院)を紹介され、同年11月までに計16回の重粒子線(炭素イオン線)照射ならびに5クールの抗がん剤治療を受け、その後千葉大学医学部にて実施されていた免疫療法の治験に参加し、現在に至っている。
 そこで、自身が治療過程で体験した副作用の口腔粘膜炎を歯科医師独自の工夫により軽減した手法と試みを紹介するとともにその治療経過を報告する。
 




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