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2016年12月14日 (水)

Science アスパラギン酸ラセミ化法による年齢推定 ③

続き:
3. 事例
事例 1
(1) 概要
 山中で白骨化した女性の死体が発見された。死体の状態から犯罪死体とされ、司法解剖が行われた。失踪者を中心に身元確認を進めたが、事件から3ヵ月経過しても該当者が浮かび上がらなかった。
(2) 背景
 司法解剖では15~40歳と推定されたが、さらに対象者を絞り込むことを目的として神奈川歯科大学に年齢推定の鑑定依頼がされた。
 上下顎の状態とパノラマ写真を示す。(図-略)
(3) 分析および結果
 抜歯時の年齢既知の歯6本を用いて年齢算出式(y=0.001251x + 0.0728 (yはD/L比、xは年齢)、相関係数はr*r=0.996)を求め、そこに下顎の左右側切歯のD/L比をそれぞれ代入したところ、右側 10.1、左側 13.0(左右平均 11.6)が算出された。
(4) 鑑定
 死亡時の推定年齢は、これまでの経験から上下3歳の幅をもたせて、9~15歳と鑑定した。
(5) 身元の判明と被疑者の逮捕
 鑑定の結果から、40代を中心に再捜査を広げたところ該当者を発見、歯の所見の生前死後の比較とDNA鑑定で本人であることが確認された。その後交友関係を捜査したところ被疑者を特定、取り調べで犯行を自白した。
 歯から精度の高い年齢推定が該当者の発見、さらには被疑者の特定に役立った事例である。





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