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2017年1月14日 (土)

Topics これからの日本―社会保障制度を考える私見 ④

続き:
4. 制度創設後の変遷
 公的年金の制度発足は、厚生年金は1942年、国民年金は1961年である。発足最初は単純な積立方式の制度であり、国民年金の例でいえば、当初は100円だった。しかし、公的年金の役割としては、老後の所得保障が目的であり、実質的な給付水準が確保されなければ制度として意味を失う。制度創設後すぐに、インフレや経済成長が起こり、1950年代以降には積立方式で設計された制度を現実の経済状況に適応させる改正(給付増額や1973年の自動物価スライド)が行われ、高度経済成長に見合った給付を約束した。一方で負担面では段階的に保険料を上げていく段階保険料方式が採用されてきた。積立方式の下では、給付増額を行えば、過去にさかのぼって約束した給付を債務として認識し、それを一定期間内で償却するルールにする必要があるが、それを行わず、将来にわたり、段階的に保険料を上げて対応してきた。
 諸外国の年金制度も同様の変遷をたどっており、ヨーロッパ諸国も賦課方式である。その中でも、我が国の年金制度は、百数十兆円という世界最大の年金積立金を保有しており、賦課方式を基本とした運営を行いつつ、積立金も将来の給付に充てる貴重な財源と位置付けているのだ。
 



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