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2017年1月12日 (木)

Topics これからの日本―社会保障制度を考える私見 ②

続き:
2. 公的年金制度の状況
 我が国の公的年金制度は、5年に一度の国勢調査をベースとして、それに基づき人口推計が行われ、その結果を踏まえて、5年毎に財政検証が行われる仕組みになっている。財政検証とは、概ね100年間に亘る公的年金の収支状況をみて財政均衡が図られているかを確認する作業であり、2004年改正で導入された。所謂、「公的年金の健康診断」だ。
 2014年に行われた財政検証においては、年金財政計算の主軸である人口の前提と経済の前提のうち、経済前提について、我が国に於ける潜在成長率を見出し、長期の見通しを作った上で、これまでに無い多くのパターンの前提を置き、それぞれの結果が示されている。
 その結果は、我が国経済が実力通りの潜在成長率を発揮し、人口の見通しにおいても当面見直される出生率、死亡率の状況で推移すれば、制度の持続可能性は確保できている。これを健康診断でいえば、日々の努力の積み重ねで健康な状態を保つことができるといった状況ということになる。
 2015年度及び2016年度第1四半期の年金積立金運用は、合わせて10兆円に上る損失が出たということが新聞でも大きく取り扱われたが、140兆円にも及ぶ積立金を GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が債券や株式を上手にバランスを取って運用していく中で、時にはこうした変動に見舞われることもあるが、長期的にみて収益が確保できる運用を行っており、このことが公的年金財政の根幹を揺るがすようなことは無い。
 公的年金は、国民的関心が高い一方で、年金不信が払拭されない状況にある。これは、そもそも、年金制度の本来あるべき姿は何なのかが共有されていないことが、そもそも問題と筆者(西岡)は考えている。持続可能な運営を行っていくためには、若者世代に今よりも多少多くの負担をしてもらいつつ、今の年金受給世代の給付も我慢してもらわないといけない。このバランスを如何考えれば良いかを以下で整理したい。
 



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