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2017年2月14日 (火)

熊本地震に歯科医師会はどう動いたか ⑦

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*県の災害対策本部などへの働きかけ
  熊本地震においては、日歯コーディネーターは歯科という観点から、県歯科医師会や市町村の災害保健医療調整本部等においての歯科保健医療活動の調整を行った。一方で、更に上位の県災害医療調整本部や保険所、町村役場などへの働きかけは行えなかった。保健医療救護全体の中における歯科と他職種との調整や、避難所から応急仮設住宅へ、災害救助法から被災者健康支援法へと移行していく時期における歯科保健活動の位置づけの確保の調整もまた、現地の活動調整とともに必要であった。
*派遣に於ける大学の役割
  阪神・淡路大震災では病院歯科医会が、中越地震・中越沖地震では新潟県の3大学が、東日本大震災では岩手医科大学、東北大学、奥羽大学がそれぞれ、初期の人的派遣には大きな役割を果たした。熊本地震においては、福岡の3大学からの派遣を多くいただいた。開業歯科医師の場合は人的派遣により休診とせざるを得ない場合もあり、当然派遣期間も短期間となりやすい。大学や病院などからの派遣においては同組織内での引き継ぎも可能となる利点もあり、積極的に検討し実働できる申し合わせが必要と考える。
*現地での受援体制
  被災の甚大な地区が限られている場合は復旧・復興も早く、受援体制をとるにも開業歯科医師の負担は大きい。近隣を含めてどのように人材を供出しつつ、地域で活用可能な他職種と連携して乗り切るかを、それぞれの地域ごとの包括ケアの枠組みの中で考えておく必要がある。
【まとめ】
 熊本地震を受けて体制作りは、各分野、各学会で動き出している。このような動きにおいて、地域ごとの災害時協定、地域JMATや地域JRATがでいていく際に歯科として参画できるよう働きかけていただきたい。このためにもまず、歯科としての体制が全国的に統一されることが必要と考えられる。
 残念ながら未だ厚労省において、災害時の歯科や健康管理に事前準備からの恒常的な予算化はなされていないが、災害は何時発災するかは待ってくれないのだ。地域の保健医療を守る一員として、歯科の果たすべき役割を淡々とこなせるよう、各地で準備をすすめていただきたい。





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