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2017年2月13日 (月)

熊本地震に歯科医師会はどう動いたか ⑥

続き:
日本歯科医師会災害コーディネーターの立場から――― 東京医科歯科大学助教授 中久木 康一
 熊本地震における歯科の対応は、東日本大震災の反省からの改善点が多く実践され、ここまでの項に示された通りである。ここでは、日本歯科医師会から現地は派遣された災害コーディネーター(以下、日歯コーディネーター)が行った業務からの課題を整理し、今後の災害に向けての提案を行う。
【業務】
*外部支援チームの派遣開始時に、歯科医師会、歯科衛生士会、県行政、ボランティア
 医療者、ほかが一同に介する打ち合わせを提案し、調整をいただき開催。
*外部支援の入った地域を実際に視察して話を聞きつつ、報告書からは限界のある迅速
 かつ正確な情報を収集し、諸般の組織との調整。
*地区歯科医師会においての体制づくりの調整。県歯科医師会、地元の歯科医師、統括
 JMATの歯科、および県歯科衛生士会との間での役割分担の調整。
*外からの支援の問い合わせはの対応の相談。ボランティアの受け入れ体制に関する 相談・情報提供。
*行政関係者、歯科関係者における災害時歯科対応の研修会開催の調整。従前の災害
 時の対応に関する情報提供。
【課題と提案】
*初期の派遣体制
  初期派遣に必要となる物品(歯科材料・口腔衛生用品以外)を、ビブスから書類に至
 るまでセット組みにしておき、派遣者が決定次第即座に送付できるようにしておく。
 派遣者が災害時の歯科保健医療対応に関して自習できる教材(冊子やDVD)も同封
 しておき、それらで再認識した上で現地に赴任できる体制の整備。
*後方支援の準備/役割分担の具体化
  現地歯科医師会災害対策本部の役割、支援幹事県の役割、そして日本歯科医師会災害対策本部の役割等、再度具体的に例示し、役割分担をしておく。人材については大学や病院の、物資については歯科商工協会の役割なども、災害歯科保健医療連絡協議会において検討する。また、現地に日歯コーディネーターが派遣されて情報提供したり、他組織間との調整をしたりすることは有効であった考えているが、継続的な派遣が可能となるようにさらに複数人を要請しておく必要もある。熊本地震では継続的に5回、派遣期間45日間のうちの15日間の派遣であった。
*時期の応じてニーズに即応した支援体制の修正
 歯科口腔保健標準アセスメント票の統一はなされたが、これらの毎日のデータを集積して集計すること、さらに共有して活用することは、リアルタイムには出来なかった。現地本部におけるデータセンターとマネジメントの機能は必要であり、この整理と役割分担等はひつようだった。
 





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