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2017年3月29日 (水)

香りの心理作用の画像化 ①

”人間と科学”第274回 吉岡亨(早稲田大学名誉教授)さんの研究レポート:コピー・ペー:
 アロマテラピーという言葉を分析すれば、アロマ(香り)+テラピー(治療)ということになる。即ち、香りによって心身の状態を改善することに対する総合的な名称である。これまで述べてきたように、アロマのもとはすべて植物から採れる芳香を持つオイル成分である。一般的に、花に含まれる密には香り成分が含まれていて、それが昆虫を誘引し、例えば、ハチミツを作る原点と考えられてきた。しかし、精油の持つ香りそのものが心身を快方に導くということに関してはおそらく誰も否定はしないのだろうが、そのメカニズムを考える段階になると困難になる。生理学的には香りはすべて鼻にある嗅毛によって感知され、それが嗅球を通り、最終的には脳の嗅覚野に導かれて、その後中核に対する色々な作用をするということになっているが、そもそもこの段階からして、果たして精油の匂いは嗅毛のレセプターだけで検出されているのだろうかという難問にぶっつかる。匂いの違いは嗅毛におけるレセプターの違いと現在は捉えられているが、事実はそう簡単ではない。嫌な匂いや刺激的な匂い、良い匂いというように区分するならある程度成り立つ話であろうが、良い匂いの中でさらに心理的にもたらす作用を説明しようとするとそう簡単ではない。20世紀の中頃、匂い分子の立体構造モデルに対して、Wright が分子振動仮説を提唱した。この仮説が実は最近アメリカで見直されて、再び脚光を浴び始めている。良い香りが異なる心理状態をもたらすメカニズムを説明するにはこの分子振動仮説の方が適当であろうと思うが、どうであろうか。




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