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2017年6月 7日 (水)

認識システムの最先端 第1回 ①

 「人間と科学」第276回― 梅崎太造(名古屋工大教授、東京大特任教授)さんの文章をコピー・ペー:
 平成13年経産省の「大学発ベンチャー1,000社創出計画」が出されてから、大学発ベンチャー企業数は、目標を達成した平成16年度末をピークに徐々に減少傾向にあるが、平成23年度中には2,000社を超えると予想されていた。しかしながら、平成27年度の調査で確認された大学発ベンチャーは1,773社である。これまで、一握りのベンチャーが成功したとの話が雑誌やTV等で話題にはなったが、実際、その経営はどうであろうか。正直なところ、「成功した」という話を著者(梅崎)の周りでは殆ど無い。その原因はどこに?
 初回は、私自身がこれまで5つの大学発ベンチャー(梅テック有限会社、有限会社μ-skynet、株式会社toU、合同会社3Dragons、株式会社梅テックHD(ホールディングス))を起業して感じたことについて述べる。
■大学発ベンチャー設立

  1995年頃実用化を目指した研究を行う上で、企業との間にトラブルが生じた、具体的には、「ソースプログラムをしかるべき対価で購入したいが、今年度は予算取りしていないので、来期に支払いたい」という口約束だけで企業に研究成果を渡したことである。翌年、実際に対価をいただくことはなく、「担当者が変わったので分からない」と言われるだけであった。このようなことを何回か経験するうちに、「口約束ではいけない」、「知的財産は自分で守らなければならない」と考えるに至り、会社を立ち上げたわけである。なお、この時期はまだ大学に知的財産管理部なるものは、存在しなかったため、当時在籍していた私立大学に兼任願いを提出した。ただし、その返答は、「容認するが、大学の名を汚す事態が生じたら首も覚悟せよ」との一言だった。リスクの高いチャレンジである。

 1999年に最初の大学発ベンチャー「梅テック」を設立し、すでに18年が経過した。個人版TLO(Technology Licensing Organization :技術移転機関) を設立した当初の理由は、

 (1) 知的財産の帰属を明確化する。

 (2) 要素技術の実用化を前提にした研究開発を行う。

 (3) 共同研究や受託研究の窓口を設置する。

 (4) 研究室の事務処理をサポートする。

 次に、2005年に音声・画像情報処理技術を基盤とする計測・検査装置の開発ベンチャー「μ-skynet」を設立した。これは、東海地区の多品種ものづくり企業(特に中小企業が多い)より、サンプル抽出した製品の検査工程から全数検査に移りたいという要望が多く寄せられたためである。開発期間が十分に長く、不良判定や計測のソフトウエアのみを開発するのであれば、大学との共同研究として受け入れ可能だが、多くの場合、開発期間は短く、ハードウエアも含めた完成度の高い装置の開発が期待される。本来、開発された技術は、企業技術とて内製化していくことが理想と思われるが、優秀な人材教育まで手が回らないというのが実態のようである。大学の研究室レベルで前記技術の開発・実装までを引き受けるのは不可能に近く、やるべきでないと思い、ベンチャーを起業した。

 その後、WEB事業への参入と認証・計測技術の新たな応用を目指して2007年「toU」を設立、さらに、 3Dコンテンツ・3Dディスプレイ・3Dプリンタの開発とそれらの応用展開を目指して「3 Dragons」を大学時代の友人と設立した。5番目の「梅テックHD」は、本務校から3つ以上のベンチャー経営は認めないと言われたため、梅テック、μ-skynet、toU を統合して現在に至る。






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