« 認識システムの最先端 第2回 ③ | トップページ | Science 漢方を知る ② »

2017年6月29日 (木)

Science 漢方を知る ①

笠原正貴(東京歯科大学教授)さんは、”漢方薬”の知見を奨めている。コピー・ペー:
はじめに
 例えば、良く知られている葛根湯や生薬が配合された胃薬など、漢方薬は我々にとって身近な存在である。だが、実際に患者に使うとなると、ためらってしまう。これが、実情ではないか。その原因は、漢方薬そのものをよく知らないこともさることながら、「証」だとか「弁証論知」だとか、漢方を考える上で、漢方の理論(漢方の概念)の存在が、漢方薬を学ぶことについて敷居を高くしていると考られる。
 2012年4月から、「歯科関係薬剤点数表」に7種類の漢方薬が歯科で初めて収載されるに至った。7種類の漢方薬とは、立効散(抜歯後の疼痛、歯痛、歯齦痛および口腔内の腫脹・疼痛)、半夏瀉心湯(口内炎)、黄連湯(口内炎)、茵陳蒿湯(口内炎)、五苓散(口渇)、白虎加人参湯(のどの渇きとほてりのあるもの)、排膿散及湯(患部が発赤、腫脹して疼痛を伴った化膿症、歯周組織炎、歯齦炎)である。本稿ではこれら7種類の漢方薬を解説する。そして、その他にも使いやすい漢方薬を実際に使っていただく提案を試みる。
 この目的は、漢方薬の特徴・知識を概略した上で、口腔顔面領域に応用できる漢方薬の知見を増やすことである。このことは、漢方薬に対する関心を高め、歯科領域における漢方薬の使用の拡大につながる第一歩と考えている。
1. 漢方とは

  漢方は、中国から伝わった伝統医学が我が国において独自の発展を遂げたものである。江戸時代に蘭方という言葉があったのと同様に、漢方とは、漢すなわち中国から伝来した医学を示している。一方、現代の中国では、中薬(日本でいう漢方薬)、鍼灸、推拿などの中国伝統医学を総称して、中医学と呼ぶ。古くから我が国は中国と交流があり、当然医学の面でも多大な影響を受けてきた。その医学を日本流にアレンジされながら発展してきた。漢方(日本の伝統医学なので和漢とも)は、中国の後漢時代の名医、張仲景によって編纂された「傷寒雑病論」を基本としている。「傷寒雑病論」はいわば処方集で、症例集とも言える古典である。例、「発熱、悪風邪、汗出、舌淡紅、苔薄白、脈浮緩」などの証候表現があれば桂枝湯を用い、「頭痛、発熱、身疼、腰痛、骨節疼痛、悪風、無汗、喘」などの証候表現があれば麻黄湯を用いるといった具合である。この方法は方証相対と言い、「この証(症状)があればこの方剤を用いら」というほうほうである。現在、我が国の健康保険診療で用いられる漢方のエキス剤(医療用漢方製剤)は130種類以上である。




« 認識システムの最先端 第2回 ③ | トップページ | Science 漢方を知る ② »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Science 漢方を知る ①:

« 認識システムの最先端 第2回 ③ | トップページ | Science 漢方を知る ② »