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2017年6月 5日 (月)

Science 必要な糖と代用甘味料の知識 ⑤

続き:
6. 非糖質系甘味料
 非糖質系甘味料は天然甘味料と合成甘味料に分けられる。
     天然甘味料― ステビア、甘草
     合成甘味料― サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラ             
               ロース。
合成(人口)甘味料の多くは熱に弱く、分解されると甘みがなくなる。スクロース比べて数百倍の甘味度を持ち、そのため使用量が少なくて済み、糖類に比べて値段が高いが、それは、結果的に低コストに付く。苦みがあったり、後口が悪かったりするので幾つかの甘味料を組み合わせて使用される。
 使用する量が糖類に比べると極めて少ないので、う蝕に与える影響はほとんどない。天然物ではないもんが多いので、発がん性などの副作用が問題となる。また血糖値への影響の点では、スクロースのような糖類甘味料は血糖値が上がることで食欲を抑えるが、人工甘味料はそうはならないため、食べ過ぎを助長する可能性が指摘されている。また口腔で甘味を感じることで、インシュリンの分泌が起き、続く腸内での炭水化物の吸収に備えるという生理的なメカニズムが、甘味だけでカロリーのない人工甘味料では攪乱されてしまい、逆効果に働くともいわれている。
1) 天然甘味料
  植物の葉や果実などに含まれている甘味成分を抽出した甘味料で、ステビア、漢方薬に使われる(グリチルリチン)、羅漢果などがある。
(1) ステビア
  ステビアは、南米原産の多年生キク科植物「Stevia rebaudiana」の葉に含まれる甘味成分を抽出して製造される甘味料で、原産国の1つであるパラグアイでは、先住民がマテ茶の甘味づけに使用してきた。甘味成分は、ステビオサイドやレバウディオサイドAなど数種類存在する。ラットで妊娠抑制作用があるという報告もあったが、厳密な追試の結果、避妊効果は無かった。発がん性についても一般薬理試験、亜慢性毒性試験、慢性毒性試験、発がん性試験で問題になるような結果は出ていない。
2) 人工甘味料
(1) サッカリン
   1878年に世界で初めて発見された最も古い人工甘味料で、発がん性の問題から使用が禁止されたこともあったが、現在ではそれは否定され使用許可されている。
(2) アスパルテーム
   アミノ酸であるアスパラギン酸とフェニルアラニンを縮合させて製造するアミノ酸系甘味料で、米国で発見され日本食品メーカーが実用化した。アスパルテームを使った卓上甘味料がパルスイートという登録商標で販売されている。アミノ酸から構成されるため、タンパク質と同様に消化吸収される。アスパルテームは脳障害を始めとする健康被害との関連性が指摘されたことがあったが、現在では否定されその安全性が示されている。フェニルケトン尿症の場合はフェニルアラニンの摂取量を制限する必要があるため、アスパルテームを避けるよう助言されていることがある。
   酸性条件で分解されやすく、甘味がなくなってしまうこと、味にやや違和感があることが欠点で、1980年代にアスパルテーム単独で作られたノーカロリーコーラ
が売れず、すぐ販売中止され、果糖とアスパルテームを併用したローカロリーコーラに変更されたエピソードがある。
(3) アセスルファムカリウム
   日本では2000年に認可されたエネルギー換算係数 0 kcal/g の人工甘味料。甘味を感じるのが早く、味が柔らかく後に残らず、濃度が低くなるほど甘味度が高くなるという性質を持つ。毒性試験の結果、発がん性を含むすべての条項で安全性が確認されたいる。酸性・高温条件でも変化しにくいため、炭酸飲料のほかクッキーなどの焼き菓子にもりようされる。
(4) スクラロース
   スクラロースはスクロースのハロゲン誘導体で、水酸基3個を工業的に塩基に置換したもので、アセスルファムカリウムと同じく 0 kcal/g の人工甘味料。ステビアなどで問題になる苦みや渋みがほとんどなく、砂糖に似た甘味を有する。水に溶けやすく、熱や酸に対しても安定なため食品加工しやすく、安全性試験でも問題は認められていない。日本では、1999年に使用が認可されている。
   スクラロースは、ミュータンスレンサ球菌をはじめとする口腔レンサ球菌による酸産生の基質にならず、う蝕誘発能は無い。しかし、ミュータンスレンサ球菌の増殖、GTFのグルカン合成能、平滑面への付着能の抑制作用は認められない。最近では多目的甘味料として多くのドリンク類にアセスルファムカリウムと共にもちられる。
              


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