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2017年7月 8日 (土)

「御用新聞」という自己否定」 ③

続き:
                       ポリスに握られるメディア
 人々を監視する警察をチェック出来るのは誰だろう?その一端を担うのはメディアの役割ではないか。では現実はどうか。記者は「サツ回り」から修業を始めるのが一般的だ。事件取材は記者の振り出しでもある。警察官と個人的な関係を築き、懐に飛び込んで警察情報を得る。警察は情報の宝庫であり、親密な取引先でもある。何故なら、身内で不祥事が起きたとき、公にしないようお願いする相手でもあるからだ。社が主催するマラソン大会などのイベントでもお世話になる。取材を超えた太いパイプで、新聞社は警察と繋がっている。緊張関係を保って警察と接する記者もいるが、社内では傍流だ。主流である警視庁キャップや警察庁担当は、警察と良好な関係を築けることが条件だ。思想背景に至るまで、警察は新聞記者の個人情報を握っている。
 監視社会を反映し、安倍官邸も警察力を取り込んだ。菅官房長官の下に3人の副長官のうち、霞が関の官僚組織を束ねる「事務方の副長官」が、杉田和博氏だ。さらにもう1人、お気に入りの警察官僚がいる。警備局外事情報部長などを務めた北村滋内閣情報官だ。第1次安倍内閣で秘書官を務め、「首相動静」に毎日のように登場する側近である。杉田・北村両氏の官邸入りは第2次安倍政権が発足した時からである。睨みは官僚に対してだけでなく、政治家の「身体検査」も情報官の仕事である。北村氏は「官邸のアイヒマン」と呼ばれるほど公安情報に通じ、「安倍1強体制」を裏で支える。
 前川氏のスキャンダル情報は、「読売」や「新潮」だけでなく他の「友好的メディア」にも、ばらまきちらされた。公安情報の利用と情報操作が安倍政権の特質だが、メディアは官邸に記者を常駐させながら、こうした構造体制になっていることを、なぜか書かないのだ。
 結局、分断されているからだ。政権が窮地に立つと、庇い手を出す記者が必ずいる。今回も、不都合な事実を隠すために「人格攻撃」を仕掛ける権力者へとメディアが協力した。これは、ジャーナリズムにとって自殺行為ではないか。





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