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2017年8月31日 (木)

加計学園問題の本質 ④

続き:
 第一は、この日のヒアリングでは、今治市の提案について、「岩盤規制」の適用外とすることができるのかどうかが検討されたからである。今治市の提案が、獣医学部の設置を認めないとしてきた文科省告示第1条・第4号の規定を変えるだけの合理性のあるものか如何かが争点になったから。
 第二は、三回の関係省庁ヒアリングと、加計学園及び京産大へのヒアリング等の経緯である。2014年8月の一回目は新潟市の提案を受けて開催されたが、議事は「獣医師系大学・学部の新設」で、質疑は門前払いを容認するかのような通り一遍のものでしかなかった(議事要旨8p)。2015年6月の二回目は、議事「国際水準の獣医学教育特区(今治市)」が示すように、今治市の提案が対象で、文科省は獣医学部一般を想定して説明・返答する傾向があったのに対して、質疑は今治提案を通すような執拗さであった。(議事要旨11p)。2016年9月の三回目は今治提案の認定を前提にした質疑応答が中心だった(議事要旨6p)。しかも、そのヒアリングの最後に、藤原審議官から、翌週の21日に「今治市分科会」(第1回)が開催されるので、その分科会にも出席してもらいたいとの発言があった。提案に関するヒアリングも対照的である。加計学園へのヒアリングでは前述のように特別扱いが目立ったのに対し、京産大はのヒアリングでは質疑がもっぱら提案内容についてであり、認定にかかわるような発言はまったく無かった。以上に加えて、三回目の関係省庁ヒアリングの一週間前の9月9日の第23回諮問会議で「獣医学部の新設」が「残された岩盤規制改革」の典型例として「加速的・集中的に」進めることが確認されていたことも重要である。
 第三は、諮問会議の約二週間後、三回目の関係省庁ヒアリングの一週間後あたりから、内閣府から文科省への圧力と見なしうる働きかけが始まったと考えられるからである。具体的には、「平成30年4月開学を大前提に」や「これは官邸の最高レベルが言っていること」等が記載された、9月26日付「藤原内閣府審議官との打合せ概要(獣医学部新設)」文書や「獣医学部新設」に係る内閣府からの伝達事項」文書が16年9月下旬~10月にかけて文科省内で作成・共有されることになった。そして、その結果、前川・前文科事務次官の言ったように、「公正公平であるべき行政のあり方が歪められ」ることになった。




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