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2017年8月 9日 (水)

Report 2017 成人肺炎診療ガイドライン 2017 ②

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 日本人の死因の第3位となっている肺炎だが、肺炎死の96%以上は65歳以上の高齢者が占めている。高齢者の増加とともに増加する誤嚥性肺炎を繰り返す例、終末期状態や老衰の過程で起こった肺炎では、必ずしも根治が期待できず死亡の契機ともなる。こうした肺炎は、臨床的に比較的重症とされることが多く、そこだけをみていくと最も強力な治療を選択することになりがちだ。しかしこのガイドラインは、最善の治療を行っても死は避けられない。あるいは患者本人のQOLの保持できないと判断された場合には、適切な情報の提供と説明に基づく個人の意思の尊重を最優先とし、緩和医療を行う選択肢もあることを明らかに示したのである。
 強力な肺炎治療を差し控える根拠となるガイドラインとしては、厚労省「人生最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」(2007年、2015年改訂)、日本学術会議「終末期医療の在り方について  ―亜急性型の終末期について ― 」(2008年)、日本老人医学会「高齢者ケアの意志決定プロセスに関するガイドライン  人工的水分・栄養補給の導入を中心として」(2012年)を挙げ、これらを十分に参考にして、医療チームとして診療プロセスの決定に当たるべきだとしている。つまり、老衰や終末期だから積極的に直さなくていいということではなく、また医師の独断で治療方針を判断するのではなく、多職種によるチームで患者・家族を支援する end of life として取り組む体制をつくっていくことを提言している。




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