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2017年10月15日 (日)

Clinical 口臭と口臭症患者を理解するため ④

続き:
6. 口臭症の治療
 口臭は目で見ることが出来ないため、そのガス濃度(強さ)を客観的に評価することが診断・治療上重要である。口臭は、日内変動や日による変動があるので、日を変えて3回以上測定するのが原則(初診時70ppb以下の人が、次の来院時に300ppb以上を示すことはしばしば経験)。
1)口腔の測定法
(1) 官能検査
   これは、人の鼻で臭いを嗅いで判定する方法。簡便で、機器による検査では、測定できない臭気も評価できる利点がある。しかし、人により嗅覚の感度が違うため又は異なるため、複数の人による判定が必要。臭いの判定基準は、5段階で評価する。
   官能検査
 0 : 臭いなし    嗅覚閾値以上の臭いを感知しない
 1 : 非常に軽い  嗅覚閾値以上の臭いを感知するが悪臭認識でない
 2 : 軽度      かろうじて悪臭と認識できる
 3 : 中等度    悪臭と容易に判定
 4 : 強度      我慢できる強い悪臭
 5 : 非常に強い  我慢できない強烈な悪臭
                              と、示す。
我々は、におい袋という市販のガスバックを用いている。この袋の中に呼気を入れて、30~50cm程 鼻から離して臭いを嗅ぐ。この方法では、比較的心理的な抵抗感がなく、術者(歯科医)だけではなく、患者自身も、様々な距離で嗅いでもらうこができ、便利な方法。
(2) 機器を用いた検査
 (1)  ガスクロマトグラフ
     正確な測定には、チッソをキャリアーガスとしたガスクロマトグラフが用いられる。
     特に主たる口臭成分であるVSCsの検出に使用。周囲環境等に左右されず正確
     に各ガス成分が測定できる。但し、ガスボンベが必要など、装置が大がかりとな
     る欠点がある。
 (2)   オーラルクロマ(簡易型ガスクロマトグラフ)
     治療室などの現場では、オーラルクロマが使用されることが多い。ガスクロマト
     グラフと異なりキャリアーガスに室内空気を使うため、診療室内の設置場所には
     揮発性ガスなどがなく測定に影響が無い場所を選ぶ必要がある(歯科の治療室
     では様々な化学薬品やレジン切削など測定に影響を与える要因があるので注
     意が必要)。
 (3)  MSハリメーター、ブレステロン
      (簡易型サルファイドモニター)
     VSCsの中でも硫化水素を中心に測定する簡易サルファイドモニターも頻用され
     る。これは、VSCsの簡易測定器では、ガス濃度をppbのオーダーで測定、数値
     化できる利点がある。官能検査とMSハリメーターによるVSCs濃度との間には相
     関が認められており簡易検査として有効。
 (4)  その他
     ほかにはB/Bチェッカー、アテインなどがある。B/Bチェッカーは、呼気中のガス
     成分を総体的に評価するものであり、アテインは、尿素負荷(尿素溶液で30秒
     洗口)後のアンモニア産生量を測定する。                                                         





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