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2017年10月16日 (月)

Clinical 口臭と口臭症患者を理解するため ⑤

続き:
2) 治療手順
(1) 問診
 口臭を主訴とする患者には、長い期間悩み続けた人が多く、その悩みや不安を解消しないと、臭いだけの対応では症状が緩解しないことが多い。そのために、初診時に問診票を利用して、不安や口臭への拘りがどの程度かを中心に問診する。
 例えば、口臭を気にし始めた時期が何時か― 幼稚園や小学生からという場合では、その当時の家族内での寂しさが、中学や高校という時期であれば、友人関係などが関係し、臭いの指摘があったとしても人間関係が背景にあることもある。こうした口臭への拘りの背景を知ることは重要である。
(2) 口臭検査
 前述したような方法で口臭検査を行うが、口臭は飲食に影響を受けるので、その口臭測定の直前の条件を規定しておく必要がある。朝起きて、飲食や口腔清掃をしないで測定するのか、飲食後2,3時間経過した状態で測定するのかによって基準となる検査値は異なる。日を改めたり時間帯を変えて繰り返し測定を行う必要がある。
(3) 客観的口臭なし
 検査の結果、客観的口臭が認められない場合、口臭に対する拘りの程度によって対応が異なるがベースは、不安などへの対処となる。様々な心理療法があり、口臭不安に対してそれぞれの方法でアプローチする。
(4) 客観的口臭あり
 客観的口臭を認めた場合、その原因に対処することとなる。歯周病などの歯科疾患が認められれば、その治療を行う。
 顕著な疾患が認められず、明らかな舌苔が認められれば、舌清掃指導を行う。舌には、舌乳頭があり、舌乳頭に白い付着物が認められるのを舌苔と勘違いし、舌をブラシで激しく清掃することは、舌を傷つけることになるため注意が必要である。舌乳頭の存在が分からなくなるほどの堆積物が舌の上に認められる場合清掃を勧める。
 これらの対処をしても病的な口臭が認められる場合、耳鼻科領域の疾患を疑う。それ以外の原因としては、ピロリ菌感染による内科的疾患が挙げられている。それぞれの専門に依頼する。
 病的口臭については、その原因因子の対応が必須である。一方、緊張や生活習慣などが誘引となる生理的口臭などでは、心理的対応を駆使するのが理想であろうが、まず患者の拘りなどに丁寧に向き合うことが必要である。





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