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2017年10月 5日 (木)

Science 歯ブラシを科学する ②

続き:
3 . 歯科専門家が個人にあった歯ブラシを選ぶ
 歯ブラシを歯科医院で購入しているのは1割程度で、約9割の国民はドラッグストアなどで買う。その際に必ずしも、歯ブラシの特性や自分のブラッシングの状況、口腔内の状態等を理解した上で、選んでいるのではない。そのため、個々の口腔内状況やブラッシングの状態を把握した歯科専門家が歯ブラシの選択をアドバイスすることが必要である。
 また、これまで歯科医院では、日常臨床において、シンプルで小さめの歯ブラシを用いて小刻みに時間をかけて磨くように、画一的な指導が施される傾向が見られた。しかしながら、歯ブラシをペングリップで保持し、毛先を歯面に合わせて角度付けをして、丁寧に時間をかけてブラッシングすることを、子どもから高齢者まで、すべての人が継続できるわけではない。ブラッシング指導を繰り返しても、指導内容を日常生活で受容できず、口腔内の環境が改善しないこともしばしば経験する。このような際、市販されている「ブラッシングスキルを補うための形態」を備えた歯ブラシを活用するのも一つのソリューションになる。歯面に合わせて歯ブラシの角度付けを行うことが苦手な患者など、ブラッシングスキルの取得が困難な患者においては、患者のブラッシングスキルを補う機能を持つ歯ブラシを選ぶことで、口腔環境を改善できることがある。また、「ブラッシング時間を長くする」など、ブラッシングスキルを必要としないことであっても、日常生活において、継続することが難しいことがある。そのような場合において、清掃効率を重視した歯ブラシを選ぶなどで、行動変容の負担を軽減することが可能なのだ。
 専門的視点から、保健指導を成功させるためには、患者の口腔内状態やブラッシング指導の受容状況を把握するとともに、歯ブラシの物理的特性を十分に理解して、それぞれの患者と歯ブラシとのマッチングを図ることが求められる。





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