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2017年10月 8日 (日)

Science 歯ブラシを科学する ④

続き:
5) タフト(毛束)と植毛
 歯ブラシの毛は、1本ずつではなく、概ね数十本程度の束で植毛されている。歯ブラシの台座の一つの穴に植毛されている束をタフトという。ブラッシングの際、歯ブラシの毛は1本ずつではなく、多くはタフト内の毛が互いに干渉しながら動く、そのため、タフトが太いと、一般的に清掃効率は向上するが、毛が互いにぶつかり合い細部到達性が低下。また、隣り合ったタフト同士の干渉でも、細部到達性が妨げられる。だから、歯ブラシの毛束を細くしたり毛束を千鳥状に配列して毛と毛のぶつかり合いを少なくすることで、細部到達性を向上することができる。
 また、通常のタフトは円形であるが、方形にするなどして植毛密度を高めている物もある。
 歯ブラシの毛束の台座への植毛には、毛束を2つ折りにして、平線と呼ばれる真鍮の金属片で挟み込んで毛束を台座に止める方法のものが最多。これに対して、毛束の根元を台座に融着して固定する方法で植毛された歯ブラシがある。融着植毛では平線植毛に比べて多様な植毛ができるため、毛束の形態や方向を自由設定できる長所の一つである。
6) 台座の形状と厚さ
 歯ブラシのヘッドの植毛された部分を台座という。その形態には先端部が方形、円形、尖形のもの。方形のヘッドは先端の角の部分を使って細部を磨くことが出来る。また、ヘッドの長さが同じ歯ブラシでは、方形の形状のほうが植毛面積は広くなるため、清掃効率は高い。一方、円形や尖形らは大臼歯部頬側面において、遠心部に入れ易い特徴あり。そのため、最後臼歯の頬側面などに磨き残しが認められる場合には台座の先端が、円形や尖形の歯ブラシを選べばよい。
 台座の厚さは薄ければ薄いほど、歯ブラシのヘッドの高さが短くなるために、口腔内で動かしやすい。また、ヘッドの高さが同じ歯ブラシでは、台座が薄いほうが、その分、毛丈を長くすることができるため、毛先が歯間部等の細部に届きやすくなる。
7) 把柄部の形状
 把柄部の形態には代表的なものに、ストレートタイプ、オフセットタイプ、アングルタイプなどがある。ペングリップで1本ずつ丁寧なブラッシングをするには、把柄部はやや細目で、さらに歯ブラシの毛先の方向を認知し易いように、ストレートタイプかオフセットタイプのものが推奨される。オフセットタイプはストレートタイプに比べて、頬側の歯面を磨く際に、歯ブラシの柄が頬から受ける力がやや落ちる。
 ブラッシング力が弱く、臼歯の咬合面や歯間に毛先が届きにくい場合には、アングルタイプのほうがブラッシング力を毛先に伝え易くなる。また、握力の弱い場合には、柄が太目のほうが歯ブラシを操作し易くなることが多い。
               4――― その2。





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