« Science 保険適用のCAD/CAM用レジンブロックの特徴 ⑦ | トップページ | Clinical 嚥下食の知識 ② »

2017年11月 8日 (水)

Clinical 嚥下食の知識 ①

牧野日和(愛知学院大学講師・歯学博士)さんの研究文をコピー・ペー:
1. 嚥下食は患者の摂食嚥下機能に対応させる
 「嚥下食」とは、患者が有する摂食嚥下機能に対応した食形態。これまで嚥下食は「見た目と味が良いこと、および簡単に飲み込める程度にやわらかいこと」を追求してきたが、飲食物の「見た目と味の良さ」はすべての食物の必要な条件であり、嚥下食だけの特徴ではない。また摂食嚥下障害者の摂食嚥下機能は十人十色で、不十分ながらも咀嚼ができる軽度障害者の患者もいれば、舌による送り込みがやっとの重度障害者の患者もいる。
 したがって単に「やわらかいこと」というだけの曖昧で画一的な嚥下食提供は間違いである。患者の嚥下食設定に於いては、患者の嚥下圧や咀嚼の可否、舌や咽頭の機能等を分析の上、その機能に適合させることが求められる。これこそ嚥下食の本質であり、これに加えて見た目が良く、味が良いことを目指すのである。
2. 摂食嚥下機能の上限と下限
 摂食嚥下機能を正しく評価するにあたり、もし患者の摂食嚥下機能を過大評価したなら、【当該機能の上限を超える食形態】を提供してしまい、その結果誤嚥や窒息等を招くことが考えられる。他方、患者の摂食嚥下機能を過小評価したなら、【当該機能の下限を下回る食形態】を提供することになり、この下限以下の食形態提供を長期間続けたなら摂食嚥下機能は低下(廃用症候群)をきたすだろう。しかも機能低下は摂食嚥下機能のみならず、胃や小腸、大腸等の消化器の問題をも引き起こしかねない。
 このように摂食嚥下機能評価に基づく嚥下食の選択や提供は大変重要であり、患者の摂食嚥下機能の上限を超えず、また下限を下回り過ぎない的確な食形態を提供できるか否かは、その患者の生命予後をも左右するといっても過言ではない。




« Science 保険適用のCAD/CAM用レジンブロックの特徴 ⑦ | トップページ | Clinical 嚥下食の知識 ② »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Clinical 嚥下食の知識 ①:

« Science 保険適用のCAD/CAM用レジンブロックの特徴 ⑦ | トップページ | Clinical 嚥下食の知識 ② »