« Science 保険適用のCAD/CA用レジンブロックの特徴 ⑤ | トップページ | Science 保険適用のCAD/CAM用レジンブロックの特徴 ⑦ »

2017年11月 6日 (月)

Science 保険適用のCAD/CAM用レジンブロックの特徴 ⑥

続き:
7. 衝撃滑走摩擦試験
 コンポジットレジンの物性の改善により、ブラキシズムのような習癖がない場合では口腔内での摩耗はあまり問題でないとされつつあるが、耐摩耗性は臼歯部での使用を考えると重要な物性である。摩耗に関与する因子は多数あるため、どのような条件で摩耗試験を行っているかを確認する必要がある。筆者(高橋)らは口腔内の咀嚼を疑似した、直径1.0mmのジルコニア製ボールを試験片の上方15度から斜めに接触し、5Nの負荷で3.7mm滑走する咀嚼疑似運動を1分間で50回繰り返す衝撃滑走摩耗試験機を用いている。摩耗試験時には食物など媒体物を介して摩耗する3体摩耗と、ブラキシズムのように空口状態で摩耗する2体摩耗がある。そこで、水のみを媒体物として介する2体摩耗、媒体物をケシの実をすりつぶして水と混ぜたものを介する3体摩耗とした。
 摩耗回数50,000回後の摩耗条痕の摩耗体積を求め、保険適用CAD/CAM 用レジン7製品と比較にCAD/CAM 用セラミックブロック(VIT)、成形修復用コンポジットレジン(DUR、APX、VED) (Filtek Supreme、 3M ESPE ; FIL)を測定した。図(略)に示す。精製水での2体摩耗での摩耗量はAVEとDURを除き、ケシの実での3体摩耗での摩耗量より大きかった。保険適用CAD/CAM 用レジンはENAを除き、修復用コンポジットレジンより全般的に小さな値であり、セラミック材料のVITよりも小さく、口腔内での摩耗量は少ないものと思われる。ENAはセラミックスの間にレジンが浸透しているために薄いセラミックスが破壊・脱落することになり、摩耗量が大きくなったと考えられる。
8. X線不透過性
 歯科医療において、X線画像は頻繁に使用されている。そこで、保険適用CAD/CAM 用レジン4製品との比較に、硬質レジンジャケット冠用材料(グラディアフォルテ、ジーシー ; GRF、エステニア C&B、クラレノリタケデンタル ; KES、パールエステ、トクヤマデンタル ; PER、シンフォニー、3M ESPE ; SYM)で厚さ1.0mmの円盤状の試験片を作製し、X線不透過性を評価した結果がある図(略)。
 X線不透過性は象牙質、エナメル質ではアルミニウム当量で0.8mmと2.2mmとされる。製品によりX線不透過性は大きく異なっているが、エナメル質と比較すると同程度であった。X線不透過性が大きいものはコーンビーム断層撮影などにも影響するが、保険適用CAD/CAM 用レジンではアーチファクトが生じても、その量は小さく、臨床的に問題がないと予想される。
 






« Science 保険適用のCAD/CA用レジンブロックの特徴 ⑤ | トップページ | Science 保険適用のCAD/CAM用レジンブロックの特徴 ⑦ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Science 保険適用のCAD/CAM用レジンブロックの特徴 ⑥:

« Science 保険適用のCAD/CA用レジンブロックの特徴 ⑤ | トップページ | Science 保険適用のCAD/CAM用レジンブロックの特徴 ⑦ »