« トランプ VS.  メディア ⑤ | トップページ | トランプ VS.  メディア ⑦ »

2017年11月21日 (火)

トランプ VS.  メディア ⑥

t付き:

 その話をすると、コーン氏は悔しそうな表情を隠さない。しかし、それは単に、記事を他社が追いかけ報じなかったということだけではないようだった。

 「あの時、記事を各社が追いかけていれば、トランプ大統領は誕生していなかったと思う。ワシントン・ポスト社のデスクが選挙後に連絡してきて、『今後、そちらの記事を追いかける』と言ってきた。それはそれでいいが、残念なのは、選挙前であれば、今の米国のような状況は阻止できたからだ」

 今の主要メディアに足りないことは何だと思うか。

 「もっと『掘る取材』が必要だ。ホワイトハウス、トランプ大統領に、嘘の発表をさせないことだ。歴代の大統領、政治家、議会はすべて嘘をついてきた。自分らに都合のいいことばかり言ってきた。しかし、トランプは比べられないくらい嘘をついている。就任式に出席した人の数、大統領選挙でヒラリー候補に不正に投票した人の数が300万人になるとか、オバマ大統領が盗聴していたなどは、その代表例にしか過ぎない。しかし、主要メディアの記者は、それらを嘘とは言いにくい。そしてそれを報じてしまう。主要メディアの記者も私の友人だし、悪くは言いたくない。しかし、ホワイトハウスや大統領に対して厳しい姿勢がとりにくい。記者はもっと大統領の発する嘘に対して厳しく対応しなければならない」

 コーン氏にも、報道がトランプ支持者に届かせるにはどうすれば良いのか尋ねてみた。

 「トランプの選挙時の支持率は43%だった。ただ、私が思うに、どんな報道であっても、トランプ支持を変えない人は30%はいるだろう。しかし、残りの13%は、そうではないだろう。彼らは、新たなニュースを受け入れる可能性がある。彼らは、ロシアの問題、娘婿のクシュナーの利益相反を嫌うかもしれない。減税政策を好まないかもしれない。そうした層にしっかりとニュースを出せば、トランプ大統領が再選されることはないだろう」

 最後に、米メディア界のご意見番ともなってるアメリカン大学のチャールズ・ルイス教授(63歳)に話をきいた。ルイス教授は、元CBSテレビの看板番組「60ミニッツ」のチーフ・プロデューサーで、調査報道によって問題を掘り下げる番組を作ってきた。しかし、スポンサー企業が露骨に圧力をかける現状に不満を感じ退社し、一般からの寄付を募って掘り下げた調査報道を行うNPOメディアを結成し、主要メディアが触れてこなかった問題にメスを入れてきた。

 その代表作が、著書『The Buying of The President』だ。シリーズ化されたこの本で、ルイス教授は、大統領候補者に誰が寄付をしているかを整理し、その寄付者の分析から当選後の政策を言及、まさに、大統領は金で買われた存在であることを告発した。




« トランプ VS.  メディア ⑤ | トップページ | トランプ VS.  メディア ⑦ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: トランプ VS.  メディア ⑥:

« トランプ VS.  メディア ⑤ | トップページ | トランプ VS.  メディア ⑦ »