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2017年12月25日 (月)

インタビュー記事 ③

続き:
―― 北朝鮮に関しては諸外国の多くが外交重視、交渉で解決するという姿勢であるにもかかわらず、トランプ大統領と安倍政権だけが、より強く圧力をかけるという態度を崩していません。万が一、軍事攻撃という事態となった場合、北朝鮮にいる拉致被害者がどうなるのか、ということも考えられた形跡がありませんね。
蓮池 アメリカが北朝鮮を軍事攻撃することになった場合、拉致被害者にとって良いことはひとつもない。私の弟の体験から言っても、そのような非常事態にあっては生命の危険にすらさらされることになる。このリスクについて、安倍首相は何も語りません。
 現状では中国やロシアが比較的冷静な対応を見せているのが救いですが、もしも今後、これらの国々が加わって石油禁輸のような激しい圧力を加えて行った場合、金正恩委員長が「窮鼠猫を咬む」ような状態となり、自暴自棄になって戦争に突入してしまうことが恐ろしい。万が一、戦争になどなってしまったら、拉致問題どころではなくなってしまうでしょう。救出したくても、被害者たちが何処にいるかも突き止められていない。どこにいるかが判明してさえいれば、確かめて日本へ帰還させるように要求することも出来るのに、追跡調査をしている様子もありません。
 はたして、安倍総理が拉致問題に関して何を「最優先に」取り組んだというのでしょうか。今回の国連総会演説で、安倍総理は1994年の米朝枠組合意、2005年の6ヵ国合意と対話をしてきたが、北朝鮮は態度を変えなかったと述べ、もう三度目はない、というようなことを言っているのですが、実際には安倍総理自身はこの二つの「対話」に関係していない。「あなた自身が対話したことがあるのですか?」と問いたいですね。
 実際に安倍首相がやったことといえば、経済制裁と拉致問題担当大臣の設置、対策本部の設置だけでしょう。それ以外には何もやっていない。自分で一度でも試みてから、その経験を持って「対話は意味がない」と言うのならまだ説得力がありますが、一度も対話したことがない人間が、三度目はないと言うのはおかしいでしょう。
 圧力で核開発やミサイル開発を止めることはできないでしょうし、まして拉致問題が、1ミリでも動くということもないでしょう。安倍総理は歴代総理の中では、一番「拉致問題」と口に出す回数だけは多かったし、ことあるごとに、自分の任期中の解決と、これも常套句のように言っていますが、その任期自体を延長しようとしているのですから、本末転倒なことです。
 日朝平壌宣言から15年という節目の年も、もう終ろうとしています。来年になれば16年目です。節目でもなんでもありません。誰が注目してくれるというのでしょうか。拉致問題だけでなく、戦後責任の問題にしろ、福島原発事故にしろ、解決の難しい問題はすべてなかったことにして、棚上げ、先送りを繰り返すのが日本政府の姿勢なのだと思わざるをえません。拉致問題は、このまま無かったことにされてしまうのではないのかと、多くの被害者家族は不安に思っていると思います。





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