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2018年1月10日 (水)

Science 唾液とドライマウスの知識 ⑥

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2) 診断までのステップ
(1) 問診
   主訴を聴くだけでなく、患者が感じている乾燥の程度を数値化して評価する必要がある。「乾きを強く感じるか」「ねばつきがあるか」「舌はヒリヒリするか」「水分はよくとるか」「味は分かるか」「夜は乾いて口が痛いか」「パンなどの乾燥したものだけを食べることができるか」を確認し、それぞれを0~3点で示し、合計点数を計算する。0点(なし)、1~7点(軽度)、8~14点(中等度)、15~21点(高度)で乾燥の度合を自覚させて評価する。
   一方、他覚症状も乾燥の程度、粘膜の発赤、舌乳頭の萎縮、プラーク量、口角炎やびらんを0~3点で評価し、0点(なし)、1~5点(軽度)、6~10点(中等度)、11~15点(高度)とする。
 ドライマウス自覚重症度判定
 1) 口腔内乾燥感     0、1、2、3
 2) 唾液の粘稠感     0、1、2、3
 3) 口腔内灼熱感     0、1、2、3
 4) 飲水切望感       0、1、2、3
 5) 夜間の口腔内疼痛  0、1、2、3
 6) 味覚異常        0、1、2、3
 7) 食物摂取困難     0、1、2、3
                    合計スコア(  )点
 ドライマウス他覚重症度判定
 1) 口腔粘膜の全般的な乾燥程度   0、1、2、3
 2) 乾燥に伴う粘膜表面の発赤・炎症 0、1、2、3
 3) 舌乳頭萎縮(糸状、茸状乳頭萎縮・消失) 0、1、2、3
 4) 歯、口腔内の汚染           0、1、2、3
 5) 口角びらん                0、1、2、3
                      合計スコア(  )点
(2) 検査・診断
①粘膜水分量の測定
 粘膜水分量の測定にはムーカス―――測定器。舌背にムーカスを押し当てると粘膜の水分量が分かる。正確な測定値を得るためには、測定直前にうがいをさせたり、水を飲ませたりしないように注意して測定を行う必要がある。
②安静時唾液分泌量の測定
 安静時唾液分泌量は普段の渇きと関連している。唾液を採取する時の環境に影響を受け易いため、採取前は患者がリラックスできるように配慮して、コップに唾液を出す吐唾法が一般的で、基準値1.5mL/15分である。
③刺激時唾液分泌量の測定
 ここでは、咀嚼刺激によって唾液がどのくらい出せるかを調査する。シェーグレン症候群では診断基準の項目の1つにも含まれている。基準値はサクソンテスト 2g/2分、ガムテスト 10mL/10分である。サクソンテストとガムテストを両方を行う場合は、サクソンテストから行う。
④検査結果による診断
 唾液分泌量測定は原因を特定する上で有用な検査で、結果から適切な診断を行うことで早期に症状を軽減することが可能になる。特にシェーグレン症候群では、刺激時唾液分泌量が著しく低下している。
 また、薬の副作用による場合では、刺激時唾液分泌量は問題がなく、安静時唾液分泌量に低下が認められることが多い。
 





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