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2018年2月 1日 (木)

Science オーラルヘルスに関しての抗菌性洗口液 ①

 奥田克爾(東京歯科大学名誉教授)さんの研究を記載する。コピー・ペー:
 20c.の初頭アメリカ歯科医師会研究所の所長 Price WA 博士は、60名の研究員と、口腔内感染症が命を奪う疾患であることを突き止める研究に取り組んでいた。共同研究者には、病巣感染の一次病巣は口腔内慢性感染症が多いことを明らかにしたハーバート大学医学部の Rosenow EC 教授、『Focal  Infection (病巣感染)』の著者 Billings F 博士、『Death and Dentistry (死と歯科医療)』の著者シンシナティ大学医学部の Fischer MH 教授などが含まれていた。歯科受診患者とその家族を含めて約6,000人を経時的に診療・観察するとともに、口腔内に慢性感染症がある場合、二次的に循環障害、腎炎、関節炎、アレルギー、皮膚炎、妊娠トラブル等に関与することを明らかにした。その研究成果は、偏見や矛盾原理にはまったりすることのないように注意深くまとめられて1,440ページの2冊の『Dental Infections』に記載され、1923年に発表された。 Price 博士らは、口腔内慢性感染症の一次病巣は、二次的に多臓器で疾患を起こすことを、約4,000羽ものウサギを用いた実験でも証明していた。筆者(奥田)は、『Dental Infections』の内容の要約を発表し、その一部を書いた(図 略)
 1940年の Fischer 著の『Death and Dentistry』には、歯科治療中に口腔内の細菌が血流に入り込んで、心臓弁膜の傷に付着してバイオフィルムを形成し、細菌心内膜炎を起こした複数の症例が示され、「歯科医師は歯を守ろうとすることに夢中になり、口腔慢性感染症の病原体の本質を見失って患者を死においやっている」と書かれている。 Fischer 教授は、口腔細菌は、慢性虫垂炎、出血性疾患、アレルギー疾患をもたらしてしまうことを約 1,000 匹ものイヌを使って実証し、歯科医師だけでなく医師にも口腔内慢性感染症の恐ろしさを説いていた。『Death and Dentistry』が長崎大学の熱帯医学研究所にあることを知り、取り寄せてペーパーナイフでカットしながら読んだ。 Price 博士が「歯科医師は歯科疾患の急増に責任を持ち、その治療法を慎重に検討すべきであり、取り除くことが至難な根尖病巣の治療を続けるべきではない」と警鐘を鳴らしていたことに、 Fischer 教授は賛同していたことが分かる。
 慢性歯科疾患の恐ろしさと治療の難しさが記載された『Dental Infections』や『Death and Dentistry』は、口腔内細菌の全身への病原性を常に認識すべきであることを示していた。筆者(奥田)は、これらの書籍の教訓に加えて最新情報を組み入れ2011年に『オーラルヘルスと全身の健康 改訂版』を監修し、2016年に『史上最大の暗殺軍団デンタルプラーク』を執筆しており、参考にしてほしい。





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