« Report 2018 2040年問題 ① | トップページ | 嚥下内視鏡検査 ( VE ) の役割とピットフォール ① »

2018年3月20日 (火)

Report 2018 2040年問題 ②

続き:
 特に大都市やその周辺部では、急速に増大する高齢者の入院医療需要費用に応えきれなくなることが危惧されている。このギャップは、いま構築が急がれている「地域包括ケアシステム」による在宅医療の拡充等で埋めることになるとみられるが、どこまで機能するのかが不透明だ。
 片や内閣府の将来推計では、2040年には認知症患者は802万~953万人となり、65歳以上の有病率は21.4~25.4%に達するとしている。この認知症の高齢者をどう支えていくのか。さらに、高齢者の増加と共に死亡数も増え「多死亡者時代」を迎える。年間死亡者数は2039年に167万人となってピークに達すると厚労省は推計する。これだけの数をどこでどう看取るのか。
 「地域包括ケアシステム」で支え切れるのか。これらも大きな課題だ。
 ただ、いずれにしても2040年以降は高齢者人口も減少に転じ、人口減が顕著になる。医療ニーズも減少していく。日本の将来を先取りするように人口減が進行している地域ではすでに医療ニーズの縮小が顕在化しており、患者が減少して、診療科の閉鎖や病床規模の縮小、さらには病院再編が必要になっている地域もある。
 2025年を当面の目標としてきた医療・介護制度の改革は、”その先”の「2040年問題」を見据えて見直していくことがもとめられるだろう。
 また医療機関の経営者は、地域の実情を見極めて、2025年から”その先”への対応を整えると同時に、2040年以降への戦略も練っておく必要があるだろう。
 2040年まであと22年ある。この間には、医学・医療技術の進歩はもとより、ICT(情報通信技術)、AI(人工知能)をはじめとする技術の変遷、感染症や自然環境、住環境の変化等、医療環境には大きな変化が予想される。
 「2040年問題」には、医療・介護システムだけでは対処できない課題も多い。日本の社会全体で叡智を集めて、今から議論を深めていくべき、深刻な問題だといえよう。




« Report 2018 2040年問題 ① | トップページ | 嚥下内視鏡検査 ( VE ) の役割とピットフォール ① »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/413185/73140417

この記事へのトラックバック一覧です: Report 2018 2040年問題 ②:

« Report 2018 2040年問題 ① | トップページ | 嚥下内視鏡検査 ( VE ) の役割とピットフォール ① »