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2018年3月13日 (火)

Science 「メタボ」と「ぺリオ」 ②

続き:
 先に述べた1997年のチャペルヒルのシンポジウムの内容に基づいて、"Gum disease klls, it warned,"(警告、歯周病が殺す)、"Floss or die."(フロスか死か)の言葉のメディアを通じ発信され、世界を席巻した。
 特に後者は有名な言葉だが、これを用いてペリオドンタルメディシンの概念の一般への浸透が図られ、慢性歯周病の存在が死に至る、または命を脅かす病につながることが、様々なメディアを通じ国民を広く周知されるようになった。
 つまり、これらのキャッチフレーズ又はキーワードは、命を脅かす歯周病予防に向けた口腔清掃への関心を高め、すでに全身疾患を有する人々も口腔内の状態(特に歯周病)に関心を向けるきっかけを作った。しかし、これらの言葉は短絡的過ぎて一種の脅し文句と捉える向きもあり、ましてや歯科から発信された一方的なメッセージでもあり、これから考える私達が求める共通言語とはその性格を異にする。
 近年、医師側にもペリオドンタルメディシンの概念が伝わり、とくに糖尿病治療において糖尿病6番目の合併症として歯周病の予防・治療に注目する流れが生まれ、多くの都道府県で、糖尿病患者に対する医科歯科連携が盛んに行われている。
 しかし、それらは前述のように十分機能しているとはいえず、医科病院の口腔外科や歯科、歯科診療所の歯科医師が、医師と連携を図ろうとするとそこに「壁」の存在に気付くようになった。
 歯科医師が、ある患者の歯周病の症状を他の歯科医師と共有する際の一般的な方法としては、口腔内写真、菌種・部位ごとの歯周病の臨床パラメーター値を示す歯周チャート、そしてX線写真などを用いることがほとんどであり、実際歯科雑誌の症例供覧の際には、ほぼこのスタイルで記事が作られる。
 しかしこれらは歯科医療従事者には理解できる内容であっても、医師や一般の人々に短時間で理解してもらうためにの情報伝達手段ではない。
 医師に、「この患者の診断名は重度慢性歯周炎で、PPD (Probing Pocket Depth)が平均何ミリで、BOP (Bleeding on Probing)が何%で、歯の動揺が2度で……」といくら説明しても、おそらく歯周病学を深く勉強している医師以外にはすぐには理解し難い。なぜなら、それらは歯科での共通言語であり、医科や多職種と情報を共有する上での共通言語ではないから。「それなら医科が歯学(歯周病学)をもっと学ぶべき」との意見もあるが、すべての医師に歯周病の検査値と診断基準を理解していただくことは非現実的だ。よってその前に、まずは歯科の側がそれを先方に理解し易く、的確に、そしてそれを受け取れば医師側が患者への対応がすぐに展開可能な伝達手段、言い換えると「共通言語」を有するべきだと思われる。
   http://masa71.com/     更新しました良ろしく。





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