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2018年4月 7日 (土)

弱くて強い植物の話 (5) ①

「人間と科学」第286回 稲垣栄洋(静岡大学農学部教授)さんの研究文を掲載するコピー・ペー:
 種子を作る種子植物は大別して「単子葉植物」と「双子葉植物」に分けられる。
 単子葉植物と双子葉植物の違いは、名の通り、双子葉植物の子葉が2枚であるのに対して、単子葉植物は1枚である。さらに、教科書では、双子葉植物は茎の断面に形成層があるのに対して、単子葉植物では形成層がないことや、双子葉植物は主根と側根という役割分担のある根系を持つのに対して、単子葉植物はひげ根と呼ばれるシンプルな根系であることや、双子葉植物が網状の葉脈であるのに対して、単子葉植物が平行脈であることなどが紹介されている。
 このように双子葉植物は、より複雑な構造であるのに対して、単子葉植物はよりシンプルな構造であることで特徴づけられる。シンプルな構造をした単子葉植物よりも、複雑構造の双子葉植物の方が新しいタイプの植物のような感じもするが、実際は違う。じつは、単子葉植物の方がより進化した植物なのである。
 巨大な大木となる「木」と、道端の雑草のような「草」では、植物進化の過程では、どちらがより進化した形だろうか。
 幹を作り、枝葉を茂らせる木の方が、より複雑な構造に進化をしているように思うかも知れないがじつはより進化しているのは草の方である。
 植物は、シダ植物、裸子植物、被子植物の進化を通して、巨木の木として森を作っていた。その後、木~草が進化したのだ。
 恐竜が繁栄した時代は、気温も高く、光合成に必要な二酸化炭素濃度も高い。その為、植物も成長が旺盛で、巨大化することができたのである。
 ところが、白亜紀の終わり頃になると、それまで地球上に一つしかなかった大陸が分裂し、移動を始めた。そして、分裂した大陸どうしが衝突すると、山脈を作る。すると山脈にぶっつかった風は雲となり、雨を降らせる。こうして地殻変動が起こることによって、気候も変動し、不安定な成っていったのである。
 このような不安定な環境では、ゆっくりと大木になっている余裕がない。そこで、短期間に成長して花を咲かせ、種子を残して世代更新する「草」が発達していったのである。





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