« 安倍政治の最深部に向かってボーリングせよ! ① | トップページ | 裁量労働制について ① »

2018年5月18日 (金)

安倍政治の最深部に向かってボーリングせよ! ②

続き:
 朝日スクープ「森友文書 書き換えの疑い」の直後は、TVももっぱら「書き換え」と言っていた。「改竄」を使うときは、野党の見方を紹介する場合にかぎられていた。
 「書き換え」と「改竄」をキーワードで検索し、それぞれの使用分布を調べてみた「書き換え」は全般に分布いているが、財務省がオリジナルの決裁文書を公表した3月12日以前に多い。13日から、TVのテロップは公文書「改竄」事件に変わった。最も早く、広範に「改竄」を使いはじめたのはテレビ朝日、次いでTBS。「改竄された文書」、「文書の大量改竄」などが多用されるようになった。
 内容も「書き換え」より踏み込んで、「公文書の改竄は民主主義の根幹を掘り崩す」とか「改竄の衝撃、官僚の忖度では済まぬ」等、政府の対応に批判的になって来た。
 処が、NHKに限り、「書き換え」が90%以上を占有、「改竄」は殆ど無し。NHKは、3月27日の証人喚問での佐川氏の証言等から、今後は「改竄」を使うと説明。―― NHKのスクープに期待しよう。
 「改竄」前の決裁文書が公表される4日前の3月8日、財務省は参議院予算委員会理事会に、何故か「改竄」後の文書を出してきた。一瞬、朝日のスコープに影が差したが、野党は財務省の「ゼロ回答」猛反発したため、朝日は”誤報”呼ばわりされるのを免れた。
 3月9日、佐川国税庁長官(前理財局長)が突然辞任。ほぼ時同じくして、森友学園との売却交渉にあたっていた近畿財務局の職員が自殺したという― ニュースが飛び込んだ。発見されたのは3月7日。 麻生財務大臣は3月9日の記者会見では調査中としたものの、事実を知ったのは文書公表の直前の3月11日、「改竄」は佐川前理財局長の答弁との整合性を図るために財務省内で行われていたと3月13日に発言、責任は佐川氏の周辺であるとした。
 同夜、首相官邸前のシュプレヒコールは、佐川前理財局長ではなく麻生大臣、安倍首相の退陣を求めた。これが市民の感覚だ。安倍一強がその頂点で高転びする瞬間をこの場所で見ることになるかもしれない。
 あらためて、3月12日に公表された近畿財務局作成の改竄前の文書を読んで驚いた(神保)。官僚の手になるものとはとても思えないほど記述が細かい。政治家の名前や安倍昭恵夫人の言動が赤裸々に記され、昭恵夫人が森友学園を訪れたときの写真まで添えられている。まるで週刊誌の記事のような仕上がりだ。
 これは担当職員のささやかな抵抗?あるいは「内部告発」のようにも見える。NHKは3月15日、自殺したとみられる職員の遺書に踏み込み、「『決裁文書の調書の部分が詳しすぎると言われ、上司に書き直しさせられた』とか、『勝手にやったのでなく財務省からの指示があった』、『このままでは自分一人の責任にされてしまう』、『冷たい』などという趣旨の内容も書かれていた」と伝えた。
 ところが、なぜか「自殺報道」は3月17日を境に激減してしまう。「真実」は再び漂流し始めた。―― 核心は再度見えなくなった。
 安倍首相は、都合の悪いものを見ようとしない。そして考えようとしない。話が昭恵夫人の責任に及ぶと、すべて自分を通して伝聞形で語り出す。「知らないと言っている」、「そんなことは言っていないと聞いている」などなど。妻をかばうというより、口封じをしているように見える。
 官邸は、夫人の証人喚問を断固として拒否している。複数の秘書をつけ公人のようにされていたが、森友問題を機に昭恵夫人は、閣議決定で早々に私人に「格下げ」された。
 それにしても、籠池夫妻の”国策拘留”、昭恵夫人付き秘書谷査恵子氏のイタリア”亡命”、佐川前理財局長の”主犯化”など目に余る。3月16日、太田充理財局長は、改竄の動機を聞かれて、前任者の国会答弁に合わせるためと繰り返していたが、佐川氏以前の安倍首相らの国会発言も影響していたと語り始めた。
 委員会室にどよめきが上がった。さらに、19日には、参議院予算委員会の共産党小池議員の「なんで国会議員でない昭恵さんの動向が記載されているのか」との質問に対して、太田理財局長が「それは基本的に首相夫人だからということだと思う」と口にしたため、またも議場が騒然となった。
 佐川前理財局長の証人喚問前日の参議院予算委員会で、新たなことがわかった。決裁文書に掲載されて問題になった昭恵夫人の写真は、本省から近畿財務局への指示によるものだというのだ。
 官僚たちの反撃が始まったのだろうか。次のトカゲの尻尾切りが太田理財局長であるという危機感の表れか。
 このところ行政府のお粗末なデータ管理、市民生活への介入が目につく、文科省は前次官前川喜平氏の名古屋市の中学校での講演に稚拙な介入をして赤恥をかいた。遡って、防衛省の南スーダンPKO日報改竄事件、厚労省の杜撰なデータに基づく「裁量労働制」導入の頓挫等、安倍首相は自分が首相であり続けるために、一体、何本のトカゲの尻尾を切ったら気が済むのか。
 証人喚問を終えて、「真実」が危機に瀕していることがわかった。だが、やるべきことはある。「事実の発掘」と「事実の確認」の能力を高めることだ。証人喚問の翌日、参院予算委員会で民進党川合孝典議員が一つの提案をした。国の責任で学校予定地の地下を実際にボーリング調査してはどうかというのだ。
 ここで提案、市民がTVの伝統的な調査報道の手法を真似る。民間業者の協力を得て、地歴が似る敷地周辺の道路をマイクロ波で画像検査をする。そのプロセスをカメラとマイクで記録し、それをマスメディアに持ち込む。
 あとは”権力犯罪”の自壊を待つというのは如何か。





« 安倍政治の最深部に向かってボーリングせよ! ① | トップページ | 裁量労働制について ① »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/413185/73509671

この記事へのトラックバック一覧です: 安倍政治の最深部に向かってボーリングせよ! ②:

« 安倍政治の最深部に向かってボーリングせよ! ① | トップページ | 裁量労働制について ① »