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2018年6月23日 (土)

モラルハザード・モラルジレンマと信頼基盤の解体 ②

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 森友問題も加計問題も、震源は安倍首相と昭恵夫人にある。単純かつ明確な事実を押さえておくことが重要。例、森友への国有地・格安払下げが2017/02/09、の朝日で報道されたのを契機に、同月17日の衆院予算委で安倍首相は「私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい」(会議録36p&37p)と二回も答弁したことに端的に表現している。
 この答弁が示すように、安倍首相はこの問題発覚の当初から<昭恵夫人が森友学園に関わっていたこと>を知っており、もし格安払下げが不当に行われたのであるなら、首相も国会議員を辞めると強弁していたからである。この強弁が背景となって、その後の文書改竄が行われたことは、朝日の本年(2018)3月2日のスクープ記事とその続報での改竄前と改竄後の文書の違いにより、既に明らかにされている。
 加計問題も同様で、朝日は三つのスクープ記事により、その度に新たな段階に入った。
 第一は、文科省内で作成・共有された内部文書について朝日が2017/05/17、に報じて以来、国会が揺れ、巷では真相が解明されないことへの苛立ちと政治不信の声が目立つようになった。同内部文書の存在と「総理のご意向」の有無を巡って安倍首相や菅官房長官など官邸サイドと野党議員や前川喜平・前文科事務次官との応酬が続いた。そのうえ、その文書は存在すると記者会見等で証言した前川氏に対し、菅官房長官による卑劣な人格攻撃も繰り返され、事態は泥沼化することになった。
 第二は、2017/08/06、朝日で、国家戦略特区諮問会議ワーキンググループ(WG)による愛媛県と今治市(以下、今治市)の獣医学部新設提案についてのヒアリングの議事要旨に<加計学園幹部が出席し、教員確保の見通し等について説明したにもかかわらず、その出席も説明も記載していない>と報じた。―― 当該の議事要旨が偽装されていた。
 第三は、2015/04/02、に加計学園幹部と愛媛県や今治市の職員が首相官邸で柳瀬唯大首相秘書官(当時)らと面会した際の記録として愛媛県が作成した「獣医師養成系大学の設置に係る内閣府藤原次長・柳瀬首相秘書との面談結果について」と題する文書について報じた2018/04/10、朝刊の記事。同文書には柳瀬氏が「本件は、首相案件」と述べたと記されていた。この報道に対して柳瀬氏は「記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはない」し、「首相案件になっているといった具体的な話をすることはあり得ない」とコメントを発表したが、中村時広愛媛県知事は同日の記者会見で確かに「職員が作成したメモ」だと認めている。
 以上三つの記事により明るみに出た事実は次の三点で重大である。
①「加計隠し」が当初から周到に行われていたこと、
②特区諮問会議及び同WGの「加計隠し」と今治提案の不当な特別扱い・審査、及  び八田達夫WG座長の虚偽発言、
③安倍首相その他関係者の「加計隠し」と加計学園への不当な利益誘導・便宜供与だ。
 この三点について昨年本誌掲載していた。→「加計学園問題の本質は何か」
 ここでは前記・朝日スクープ記事で明るみに出た事実に基づき簡単に補足。
 上記の①関連では、例えば昨年6月の閉会中審査で、安倍首相は加計学園獣医学部新設計画の申請を知った時期について<特区諮問会議で加計学園を事業者とすることを正式決定した同年1月20日だ>と虚偽答弁した。②関連では、①と同じ閉会中審査で八田氏は議事要旨の偽装までして「加計隠し」を行っていたにもかかわらず、「決定のプロセスには一点の曇りもない」と虚偽答弁した。③については、首相や萩生田官房副長官は利益相反関係から、「加計隠し」で事を進め利益誘導したことになり、しかも折に触れて虚偽発言を繰り返した。
 



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