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2018年6月 6日 (水)

Science デジタルテクノロジーの潮流と歯科・口腔外科分野への応用 ③

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 次に、情報のデジタル化、― コンピューター化の歴史を振り返ってみよう。1950年代に、大きな部屋を占有するような大型コンピューターがビジネスの分野で使われ始め、IBMシステム/360が登場して、大規模な計算業務のデジタル化が始まった。
 1970年代には、これが定型化された繰り返し業務(ルーチンワーク)の処理に多く用いられるようになった。
 そして、1980年代に小型コンピューターやパーソナルコンピューター(PC)が登場、多くの企業で企業内ネットワークが引かれ、個人や部門を越えた業務の流れ(ワークフロー)がコンピューターに取り込まれてデジタル化された。
 1990年代に、PCは一人一台の時代となり、文書や帳票の作成をPCでこなし、電子メールでそれらを共有するようになった。グループウェアが登場し、共同作業(コラボレーション)のデジタル化が進み、インターネットも登場しコラボレーションはさらに広がりを見せる。
 2000年代には、FacebookやTwitterなどのSNSが登場し、2007年発売のiPhoneなどのスマホの登場により、誰もが常時ネットにつながる時代を迎え、ヒトとヒトのつながり「エンゲージメント」が、デジタル化される時代となっていった。
 2010年代の現在は、電子機器それぞれが直接ネットとつながるIoTの時代と言われ、これらを通じてモノやヒトの状態や活動がデータとして蓄積され、ネットに送り出されビッグデータとなる仕組みが構築されつつある。
 こうしてみると、わずか60年余りの中で、コンピューター技術が信じられないような急速な発展を遂げているのが分かるであろう。
 デジタルデータの特徴として、同じものを、いつでも、いくつでも、同じ精度で再現、再製できる。またコンパクトな記憶媒体に収納できるだけでなく、ネットを介して転送できるなどの多くの長所があり、従来のアナログデータに比べて格段の利便性、有用性をもち、様々な分野に応用されている。
 コンピューター技術を用いてデジタル化されたテクノロジーは、まず、膨大な予算をもとに、軍事や宇宙開発に応用され、その後に、その技術が民間の経済活動、市場開発に流用され、それから、医療分野への応用がなされるという過程が一般的である。
 医療への応用はどのように進んできたのだろうか。1例として、もっとも早期にデジタル化が進んだ画像診断の歴史を振り返ってみよう。
 現代の医療において、画像診断とその応用は医学、歯科医学を問わず欠かせない存在となっているが、近代医学においての発端はいうまでもなく、1895年のレントゲンによるX線の発見である。
 その後、1970年代のCTの開発と臨床応用、
 1980年代のM R I の開発と臨床応用などを経て、画像データのデジタル化が進んだ。また1983年に日本の富士フイルムから従来のX線写真をデジタル化したFCRが発売され、単純X線撮影もデジタルで行うようになった。
 現在の歯科臨床でも、それらの延長にあるCBCTやデジタルX線撮影機器が一般的となっているのは、ご存知の通りである。画像診断技術のデジタル化は、CAD/CAM やシミュレーション手術など、医療におけるデジタルテクノロジー発達の基礎となっている。





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