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2018年8月 1日 (水)

Clinical がん歯科支持療法 ①

百合草 健圭志(静岡県立がんセンター口腔外科部長)さんの研究文を載せる。
「~歯科医師や歯科衛生士が行うがん治療に伴う副作用対策~」 コピー・ペー :
はじめに
 歯科医師・歯科衛生士が、治療中のがん患者の口の機能を管理・維持することは、口腔合併症の予防や軽減に寄与するものであり、歯科支持療法と呼ばれる。
 2012年の歯科診療報酬改定で周術期口腔機能管理が保険収載されて以来、がん診療連携拠点病院を中心に支持療法の領域で医科と歯科の連携が進んだ。歯科支持療法の効果は多くの病院で実感され、更なるニーズに応えるため、2018年から周術期等口腔管理となり、がん以外の領域にもその適応が拡大している。
 歯科支持療法は、様々な治療時の口腔合併症に対する必須の支持療法といえる。
 われわれ歯科治療・口腔管理の専門家が行う歯科支持療法の本質は、単に口をきれいにすること、歯科感染症の除去だけではない。もっとも優先すべきは、原病の治療に支障をきたさないことであり、患者が治療中でも変わらずに日常生活を送ること。
 口腔関連合併症による治療の延期・中断が生じないよう口腔内を管理することが役割であり、その一つの方法として口腔内の衛生管理(口腔ケア)が行われている。また、口は日常生活を送る上で食事、会話などの社会的機能も担っており、患者の療養生活の質に大きく関わる。
 原病の治療中の口腔機能低下や歯科疾患の増悪により、患者のADL (日常生活動作)や QOL (生活の質)が低下する。口腔機能低下による QOL 低下への対処は歯科医師や歯科衛生士に求められる。
 歯科支持療法は、患者の口腔機能を管理することで、口腔関連合併症を予防・軽減し、原病の治療を円滑に進めることだけでなく、もう一方で患者の治療生活の質を低下させぬよう十分に配慮したものでなければならない。
 ここでは、周術期等口腔機能管理の先鞭となった「がん治療」における歯科支持療法について概要を解読して、歯科医師や歯科衛生士が、がん患者に対して行うべき具体的なアドバイス方法について紹介する。
 がん患者が安心して治療に臨めるように、がん歯科支持療法を実践している多くの歯科医療者の参考になれば幸甚である。




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