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2018年8月31日 (金)

Clinical MTA(穿孔封鎖材)臨床応用 ③

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 1) 練和
  メーカー指定の粉液比は、 WMTA で重量比 3:1 。MTA 粉末の比重はほぼ3.15( PC で3.15)と考えられる。それで、体積比で計量すると約 1:1となり、見た目には粉末が多く見える。MTA の使用量は非常に少なく(0.1g 前後)、計量カップなどを用いることができないので、実際には目分量だ。MTA を無駄にしないため、微量の水の正確なコントロールができるマイクロピペットを用いた方が良いかもしれない。
 一般的用途には、練和した MTA が平頭充填器にかろうじて付着するくらいの少なめの水量でよい。当然、用途によって、水量は加減する。数分すると練って放置してある MTA の表面が乾いてくるので、その場合には、また水を足すと使用可能。
 2) 移送方法
   練和した泥状の MTA を封鎖部位まで運ぶために、使いやすい器具を選択する。
     ◍ 平頭充填器 ◍ レジン充填器 ◍ 根管充填器 ◍ ニエットキャリア
     などを、用途に応じて使い分ける。
 3) コンデンス
   充填時に、窩洞の隅々まで行き渡らせ、気泡なく充填するためには、コンデンスが必要である。
 窩洞が深い場合には、器具の先端が窩洞の最深部より 1~2mm 手前まで到達しなければならない。状況に応じて、◍ 根管充填器 ◍ K ファイル などを用いる。超音波スケーラーで超音波振動を充填器に与えてコンデンスする術者もいるが、それが必ずしも有用とは思えない。
 4) 余剰の水分の除去
   コンデンスした際に浮き出てきた 水分は、ペーパーポイント、ブローチ綿栓などを用いて除去する。コンデンスと余剰の水分の除去を繰り返し、少量ずつ積層充填しないと緊密に充填できない。
 綿球で拭き取ったりすると、大部分が綿球に吸い取られて MTA が窩洞に残らなくなることもあるので不経済だ。
 窩壁にへばりついている MTA も掻き集めると、結構な量なのでそれも充填に使う。
 5) 小綿球を MTA の上に置く
   MTA は表面が少し乾燥して見える程度までコンデンスし、その上に水を染み込ませた小綿球を置く。余り水が多いと仮封しにくいので、綿球は小さいもの(直径1~1.5mm 程度)を作り用いる。
 6) 仮封
   通常は、水硬性仮封材(製品名:キャビトン― GC.)を用いる。
 7) 硬化の確認
   2日以上経過してから、仮封材を除去、MTA の硬化を確認する。探針がMTA に刺さるようなら硬化していないので、すべての MTA を除去、それから、MTA を再度充填する。MTA の上に置く小綿球の水が不足すると、硬化が促進しないことが多い。
4. MTA の利点と欠点
1) 利点
  ◍ 窩洞が濡れていても硬化する ◍ 仮封性が良い ◍ 生体親和性が良い
  ◍ 硬化時に水酸化カルシウムを放出する
 2) 欠点
  ◍ 硬化が襲い ◍ 硬化が不安定 ◍ ガッタパーチャと接着しない ◍ 高価である
  ◍ 象牙質と接着しない ◍ 水がないと硬化しない ◍ 根管充填は難しい
  ◍ 気泡ができやすい




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