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2018年8月30日 (木)

Clinical MTA(穿孔封鎖材)臨床応用 ②

続き:
2) MTAの漏洩
(1) 逆根管充填材としてのMTAの漏洩
 ◍溶液の移動量測定 (Fluid infiltration) による研究
  この方法によって、逆根管充填材としてMTA は他の材料と同等か、それより優れていることが示されている。
 ◍細菌の透過 (Penetration) による研究
   Staphylococcus epidermidis を用いた研究(90日)で MTA は強化型酸化亜鉛ユージノールセメントであるスーパー EBA セメント、IRM セメントおよびアマルガムよりも優れていたと報告されている。
(2) 穿孔修復材 (Perforation repair material) としての MTA の漏洩
 ◍細菌の透過による研究
   Fusobacterium nucleatum を用いた研究で、 MTA はアマルガムよりも優れていたと報告されている。
(3) 根尖封鎖材としての MTA の漏洩
   根尖の大きく開いた歯の根尖封鎖材(根管充填材)としての MTA の細菌通過性の評価では、細菌の種類、MTA の充填方法、漏洩の評価方法、 MTA の厚さ、実験期間などの要因に影響を受ける。
   Al-Kahtani らは、根尖を2mm切断した後、根尖孔を大きく (#50) 形成した歯で、Actinomyces viscosus の通過(70日)を調べた。2mmと 5mm の根管充填(順方向から)では、5mmの長さの充填は漏洩が無し。一方、2mmの方には漏洩が有った。
(4) 根管充填材としての MTA の漏洩
   MTA による根管充填には、長さのコントロールが難しい。気泡が入りやすい、有効なMTA 溶解剤が無い、などの限界がある。
   根尖3mm を切除した抜去歯の9mmの根管を WMTAで充填した研究に依れば、4時間後よりも2~7日後のものの方が有意に細菌の通過が少なかった。
3. MTA の取り扱い
 
 MTA は素晴らしい材料であるが、取り扱いが難しいところがある。
 最初に戸惑うのは、水の分量である。水は多い方が詰めやすいが、水が多いと流れやすくコンデンスできず、気泡が多くなってしまう。水が少ないと物理的強度は増加し、気泡の混入は少ないが、根管の深部まで送り込むことは難しい。
 MTA において、操作性が良好な水の量というのは許容範囲が非常に狭い。扱うMTA の量が少ないため、わずか1滴を足しても水が多すぎて使えなくなることもある。水が多いからと、MTA を足していくといつまで経っても適切な粘度にならない(高価な MTA が無駄になる)。
 1滴を5分割し、足していくくらいの配慮が必要。手順は次に。
   





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