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2018年9月11日 (火)

Clinical 病因論・時間軸~→歯周治療 ⑤

続き:
6. リスクファクター(特に喫煙では)
 筆者(岡)の資料データの症例の中で、ヘビースモーカーで糖尿病も後に発症した例とノンスモーカーである例もある。同じように治療・メインテナンスをして、34年後に大きな差を生じてしまった。
 1980年代には難治性歯周炎という分類があり、定型的な歯周治療を行っても徐々に歯を失っていく症例が歯周治療専門医の間でも報告されていた。
 筆者(岡)の資料データの症例も難治性歯周炎を疑ったが、1990年代になって喫煙のリスクが明らかになり、ようやく経過不良の原因が分かった。
※ 当院にての定期管理1681名のメインテナンス中の歯の喪失本数
     <喪失歯の本数について>
     0本→1360名(81%)  1本→190名  2本→67名  3本→30名
     4本→20名――― 1~4本が18%、  5本→6名      6本→4名
     7本~ 4名――― 5本以上の喪失が1%あり、その殆どが喫煙者。
 上の資料は、2002年当時の定期管理成人患者1681名の喪失歯数。平均メインテナンス
 7.1 年で平均喪失歯は 0.3 本だったが、5本以上喪失歯のある人が1%あり、殆どがタバ
 コの常習者であった。
 このように喫煙という視点からみると、歯周治療が非常に分かりやすくなってきた。
 一卵性双子の姉妹の例で、妹はノンスモーカーで歯周炎はなく、姉はヘビースモーカーで来院前の数年間で多数の歯が自然脱落したとのことだった。同じ遺伝情報を持つ一卵性双子でこのような差が生じるのも、喫煙の影響が大きいと考える。
 因みに姉の方は初診時に喫煙、歯周治療を行い、その後の歯周炎による歯の喪失は10年間見られなかった。喫煙は歯周炎の最大のリスクファクターだ。
 地域の歯科医院・クリニックでは禁煙指導だけでなく子どもたちへの防煙教育も必要である。





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