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2018年9月 1日 (土)

Clinical MTA(穿孔封鎖材)臨床応用 ④

続き:
5 .  穿孔封鎖材⇒  MTA
 文献的には、かなり大きな髄床底穿孔を治療した症例も発表されているのもある。しかし筆者(小林)の経験では、穿孔の小さい方が治療は良好のようである。
6 .  逆根管充填材⇒  MTAの成績
 従来、広く用いられたスーパーEBAセメントよりは良好な成績が多くの論文で示されている。Wang らの研究によれば、MTA で逆根管充填した98歯(観察期間 : 平均 17. 2か月)で74.3%の成功率であった。
7 .  根管充填材⇒  MTA
 筆者(小林)は根尖孔が大きく拡大されている歯、根尖孔近くで偶発的穿孔を生じている症例などは MTA で根管充填することが多い。浸出液、出血が多いと思われる部位では、通常の根管充填用シーラーは十分に硬化するとは考えられないからである。
 筆者(小林)は MTA を根管充填材として用いる時にはガッタパーチャポイント、シーラーなどは用いず、MTA 単味で根管充填している。
 上顎第1大臼歯の MB2(近心頬側第2根管)を顕微鏡下で拡大、清掃することによって上顎洞炎を速やかに治すことができた。――→ 根管内の乾燥が難しかったため、湿潤下でもしっかりと硬化すると考えられる MTA を用いて根管充填した。
8 .  MTA の除去
 再治療をするために MTA を除去する必要のあるケースでは、超音波チップでMTA を除去。顕微鏡下でも、WMTA だと歯質と色が近似しているのでかなり難しい。
 根管壁を切削しないように丁寧に時間をかけて行う。顕微鏡がない場合には、根管充填されたMTA を除去するのはほとんど不可能である。
  MTA は浸出液、出血等で封鎖が難しい部位においても良好な結果を生じることが多いため、過大の期待をかけられることも多い。
  しかし、感染源の除去、徹底した清掃がなされていない部位をMTA で詰めてもすべてが治癒するわけではない。歯内療法の原則を守った上でMTA を使用しなければ、良好な結果は期待できない。MTA を練和すると、1~2時間後に凝結を起こし、表面的には硬化したように見える。しかし、この後に十分な量の水を吸収しないと水和による永久的な硬化は生じない。これでは脆い構造物となってしまう。また、浸出液、血液等が混入しても水和は生じにくいので注意が必要である。





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