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2018年10月 3日 (水)

Science ~漢方薬の EBM の表と裏~ ③

続き:
3. 「薬価基準による歯科関係薬剤点数表」に収載――漢方処方
 日本歯科医師会によって2年毎に改定される「薬価基準による歯科関係薬剤点数表」が2018/04/01に発行された。その医療用医薬品の項目中に11種類漢方薬が列挙されている。
   <11種の漢方処方>
◍立効散―→歯痛、抜歯後の疼痛、歯齦炎
◍半夏瀉心湯―→口内炎
◍黄連湯―→口内炎
◍茵蔯蒿湯―→口内炎
◍五苓散―→口渇(口腔乾燥症)
◍白虎加人参湯―→口渇(口腔乾燥症)
◍排膿散及湯―→歯槽膿漏、歯齦炎(歯周組織炎)
◍葛根湯―→上半身の神経痛(顎関節症)
◍芍薬甘草湯―→急激におこる筋肉の痙攣を伴う疼痛(顎関節症)
◍補中益気湯―→病後の体力低下(口腔疾患に伴うもの)
◍十全大補湯―→病後の体力低下(口腔疾患に伴うもの)
◆ 投与時間、副作用の考え方
 立効散は抜歯後疼痛の頓服のように3日間、排膿散及湯は、ペニシリンアレルギーの時や抗菌薬を希望しない場合、あるいは歯周病急発時に通常の抗菌薬を投与後に1週間投与。
 口内炎に有効な半夏瀉心湯、黄連湯、茵蔯蒿湯そして口腔乾燥症に有効な白虎加人参湯、五苓散、顎関節症への葛根湯、芍薬甘草湯、
 または病後の体力低下、増強への捕中益気湯、十全大捕湯は、1度目は7日分を投与し再診し、症状によってはその後約3週間まで適宜処方するか、症状が改善するまで処方を継続し、3か月を終了の目安とする。
 厚労省は、「重篤副作用疾患別対応マニュアル」をホームページにて公開。
 漢方薬が取り上げられている疾患は、薬剤性肝障害、間質性肺炎、出血性膀胱炎、偽アルドステロン症である。
 薬剤性肝障害、間質性肺炎、出血性膀胱炎の原因は、アレルギーのような特異体質によると考えられている。定期的な血液検査等の実施により、早期に発見し対応する必要がある。
 偽アルドステロン症は、甘草に起因するとされている。甘草は多くの漢方処方に配合されているので注意が必要だ。経験的に知られている副作用には次の様なものである。
 ① 消化器症状:胃部不快感、食欲不振、悪心、嘔吐、軟便、下痢/注意患者→胃腸虚弱
 ②皮膚症状・アレルギー症状:発疹、蕁麻疹、掻痒/注意患者→アレルギー既往症
 ③胎児への影響:胎児に対する漢方薬の安全性は確立していない。危険性を上回ると判断できる場合を除き、処方を控える。
 ④自律神経系:不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮





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