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2018年11月20日 (火)

Clinical ~局所麻酔のコツとポイント~ ⑥

続き:
   局所麻酔時の偶発症の種類と症状

 

 ●偶発症   ■症状

      ●アレルギー(アナフィラキシーショックを含む)

     ■皮膚症状→発赤、紅潮、蕁麻疹、膨疹、アフタなど、血圧低下、頻脈、

      眼瞼浮腫、咽頭・喉頭浮腫 、呼吸器症状→呼吸困難、気管支喘息

      ●血管迷走神経反射

     ■顔面蒼白、血圧低下、徐脈、悪心、悪寒、めまい、冷感

      ●過換気発作

     ■過呼吸、頻呼吸、手指・口腔周囲の痺れ、めまい、手指の痙攣収縮

      呼吸困難症状、胸部絞扼感、意識レベル低下

      ●局所麻酔薬中毒

     ■初期→不安、興奮、多弁、血圧上昇、頻脈、悪心

      抑制症状→血圧低下、痙攣、意識消失、呼吸停止

      ●アドレナリンの影響

     ■血圧上昇、頻脈、不整脈

  確実な局所麻酔効果を得るためには、麻酔薬の量と待ち時間も重要なファクターである。局所麻酔薬は骨膜、皮質骨を通過して根尖部にまで到達する過程で、血流の豊富な歯肉粘膜や骨髄に分散、吸収されてしまうため、少量の麻酔薬では奏功は不十分となる。

  また、十分な量の麻酔薬を注入したとしても、期待する麻酔効果が十分に発現する前に治療を開始してしまうと、痛み刺激により疼痛閾値が低下し、患者は治療中に痛みを訴え、術者は治療の中断を余儀なくされる。しかし、十分な麻酔薬の量と待ち時間を要したとしても確実な麻酔効果を得ることが難しい場合も決して少なくない。

  患者にとっても歯科医師にとっても安全快適で確実な局所麻酔を実施するために、本稿で解説した基本事項と局所麻酔法の実践のポイントが臨床の参考になれば幸いである。

  本稿を終えるにあたり、東京歯科大学解剖学講座・阿部伸一教授に心より御礼申し上げます。





 

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