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2018年11月22日 (木)

私たちの共通の未来を守る ②

続き:
   <要旨>
■新たな軍縮アジェンダの必要性
 冷戦時代のような緊張状態が、より複雑で危険な環境のもとで再び出現している。武力紛争は以前より頻発し、長期化するようになり、一般市民にとってより破壊的になった。内戦は、地域および地球規模での対立と相互に関連しており、多様な武器を装備した。
 暴力的な過激主義者、テロリスト、組織化された民兵および犯罪分子といった多くの関係者が関わっている。全会一致に基づいた軍縮プロセスに挑戦する利害が多様化しており、国際システムの統治もより複雑になった。
 その結果もたらされた不安定化のコストは莫大なものである。2017年度においては、世界の総生産の 1/8 の以上があらゆる形態の暴力を阻止するために支出され、世界全体の軍事費は、ベルリンの壁の崩壊以来、最高額に達した。
 新たな兵器技術は、非国家行為者が国際的な境界を越えて攻撃を行う能力を含め、リスクを高めている。最近起きた多くの紛争においては、人道法は無視され、化学兵器などの禁止された兵器が戦場で再び使用されるようになった。
 通常爆薬が都市部で使用され、市民や環境に甚大な影響をもたらしている。
 危険を減らし、国際的な緊張状態を緩和し、究極的により安全で安心な世界に近づくための具体的な措置を含む、冷戦終結時に締結された多くの軍縮の義務と約束は履行されないままになっている。それゆえ、軍縮への継続的努力は、国際的な緊張状態が高まり、紛争が激化しているこの時期に、いっそう不可欠である。
 軍縮は、武力紛争の予防を助け、武力紛争が起きた時にはその影響を緩和するための手段である。国際平和と安全の維持、人道原則の堅持、国民の保護、持続可能な発展の促進、武力紛争の予防と終結を含む、さまざまな理由により、軍縮のための措置が試みられる。
 安全保障の概念が人間をその中心に据えるために進化を遂げたのと同様に、軍縮の目標と用語も、21世紀における人間の安全保障、国家の安全保障、また集団的安全保障に貢献できるよう進化する必要がある。
 本覚え書きでは、大量破壊兵器、通常兵器と将来の兵器技術を含む、軍縮問題の全域にわたる一連の実際的な措置についての概要を述べる。また、新たな視点を構築すること、平和と安全のための私たちの共通の努力の中心に軍縮を再び据えるために、真剣な対話が求められる領域を探ることを試みる。
■人類を救うための軍縮
 核兵器の存在は、世界に脅威を与え続けている。核兵器の全廃は、対話の再活性化と真剣な交渉、核軍縮につながる共通のビジョンに立ち返ることによってのみ達成可能である。
 核兵器を所有する国々は、あらゆる種類の核兵器を削減し、核兵器の不使用を確実にし、安全保障ドクトリンにおける核兵器の役割を低減し、作戦準備体制を縮小し、進化した新型の核兵器の開発を抑制し、計画の透明性を増して、相互の信用と信頼を構築するための措置を講じるべきである。
 全ての国々は、核実験の禁止を永続的なものにし、核軍縮の検証のための方法を策定し、核兵器に使用するための核分裂性物質の生産を終わらせ、核兵器のない世界を迎えるための具体的で不可逆的な措置を達成するために協力すべきである。
 他の大量破壊兵器については、あらゆる化学兵器の使用に対しての不処罰を終結させ、必ず説明責任が伴うようにすることにより、安全保障理事会が第一義的な責任を果たし、化学兵器に反対する規範がこれ以上弱体化することを阻止するために行動しなければならない。
 生物兵器禁止条約の実施の強化によるものを含め、あらゆる生物兵器の使用を予防するため、また予防が失敗した場合に十分な対応が確実に開始できるようにするために、国連機関を引き続き強化すべきである。
 宇宙空間におけるものを含む、新たな、不安定化を戦略兵器の出現を予防することも、国際的な安定を維持する上で引き続き不可欠である。
          (訳文提供/NPO 法人ピースデポ     より)
   





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