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2018年12月26日 (水)

歯科医療人材育成・歯科医療の管理(Ⅱ)―③

続き:

◎ 継続(的)専門研修(Continuing Professional Development)の役割

 状況はそれぞれではあるが、継続(的)専門研修という制度が他国で導入されている。歯科医師登録維持のために必要な一般的研修内容「歯科医療管理(医療安全、感染対策等)や個々の興味ある分野」について、セミナー参加、論文・雑誌購読等の研鑚活動を通じ必要な単位を得て、数年ごとに認証を得るものである。

 該当公的機関が個々の歯科医師の活動を管理し、条件を満たす者のみが継続して歯科医師登録を維持できる制度であり、専門職集団が社会に説明責任を果たすために必要な制度であることは間違いない。

 この制度をそのまま輸入する必要もないが、日々研鑚を積む歯科医師の活動を公に示すために、日本ならではの制度として考えることはできないであろうか。

 例えばの話ではあるが、歯科医師免許登録ではなくとも、国民皆保険制度の基盤となっている保険医登録を維持するために活用できないであろうか。

 また、多様な働き方の環境整備が望まれている時代に於いて、歯科医療人材の復職経路の確保は、将来を見越して今から準備すべき事項であろう。

 復職するために必要な研鑚内容・単位数を明示することで、介護・病気・育児休業などの離職期間から復職を希望する歯科医師が、安心して復職するための道筋が明らかとなる。

 また、歯科医療を受ける国民・患者としても、歯科医師の状態を客観的に把握できることは安心につながるものであろう。

 いつの時代も、歯科医療現場では「安心・安全な歯科医療」の提供が基本となる。「良い歯科医師とは何か。そして誰なのか」。患者のニーズに応えるために専門性の高い歯科医療提供を目指して前進することは必要であるが、歯科医療そのものが砂上の楼閣とならぬよう、プロフェッショナルとしての「普通の歯科医師」の質保証を考える必要もあるのではないだろうか。

 内の目・外の目、織り交ぜて、360度な視点で、プロフェッションとしての将来を考える機会となれば幸いである。



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