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2018年12月 7日 (金)

海洋プラスチック汚染とは?パートⅡ―①

 環境ジャーナリストである枝廣淳子さんは、本人もメンバーである環境省の「プラスチック資源循環戦略小委員会」では、思い切った素案が出されるなど、様々な動きがあった。以下、幅広い汚染の影響並びに世界で取られている対策を紹介し、最期の、今回の「プラ戦略小委」に出された素案について説明する。 コピーペー:
         <海洋プラスチック汚染の影響>
 海洋プラスチック汚染の悪影響は、環境のみならず、経済や社会にも及んでいる。
 3-1 環境への影響
 プラスチック汚染は地球上のあらゆるところに広がっており、結果、動物性プランクトンからクジラまで、約700種の海洋生物種に影響が及んでいるという。
 ● 「ゴースト・フィッシング」(幽霊漁)
 「ゴースト・フィッシング」とは、波にさらわれたり海に捨てられたりした魚網やロープ等が、その後もずっと海の中に残って、海洋生物に巻き付いたり海底に被害を与えたりすることだ。森林の伐採と同じ様な破壊的な影響をもたらすと考えられている。
 2015年に発表された研究によると、ロープや漁網といったプラスチックで身動きできなくなった海洋生物は、395種を下らないという。その多くがウミガメ、海洋哺乳類、海鳥で、死に至る場合も少なくない。
 ● 体内への摂取
  動物性プランクトンからアシカやクジラといった大型動物まで、プラスチック破片を餌と間違って飲み込むことがよくある。色や匂いが餌に似ている場合、間違ってしまうことが多い。プラスチック破片の摂取は、「消化管の閉塞による飢餓、誤った満腹感、健康悪化、および毒素の吸収が引き起こす潜在被害」につながる可能性がある。
  自然環境下で220種を超える生物がマイクロプラスチックを摂取していたという研究結果がある。英仏海峡で約500種の魚を調べたところ、そのうち 1/3 がマイクロプラスチックを摂取していたという研究もある。
 ● 化学毒性
  海洋生物がプラスチックを摂取するとき、有害な化学物質も体内に取り入れている可能性があると懸念する研究者も多い。有害な化学物質は、もともとのプラスチックの成分の一部の場合もあれば、プラスチックの表面に吸着したものもありうる。
  ファーブルス(国連環境計画グリッドアレンダールセンター)らは、「海洋のプラスチック粒子には、多くのよく知られた毒性物質を含め、分解しない有機化学物質を引き付ける力があるため、海洋生物の体内の毒性化学物質の源はプラスチックではないかとする研究が増えている」と述べている。
 ● 沿岸および海底の生息地の物理的かく乱
  たとえば、インドで最もプラごみの散乱している海岸の一つであるベルソバ海岸は、ウミガメが巣づくりをする場所だったが、海岸に蓄積したプラごみがあまりにも多きため、ウミガメは産卵しなくなった。二年間にわたって集中的にプラごみの除去作業を行ってやっと産卵を再開したのだった。
  海岸によっては、マイクロプラスチックが砂と混ざり合う濃度があまりにも高いため、砂の物理特性そのものが変化してしまい、透水性、栄養物や水の流れ、表面下の温度などに影響が出る場合がある。ウミガメの性別決定にも影響を与える可能性があるのだ。
 ● 外来種の移送
  プラスチックの破片は、「浮き島」として機能して、外来種の植物や動物に「移動する仮の家」を提供する可能性がある。研究者は、有害な藻類やウイルス、微生物の宿となってそれらを移送する可能性のあるプラスチック表面の塊を「プラスチック圏」と呼ぶようになってきている。
  こうして運ばれた生物種は、それまで存在していなかった場所に到達し、その場所の生物多様性に多大な脅威を与えかねない。
  





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