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2018年12月 1日 (土)

Science 口腔潜在的悪性疾患→概念、口腔がんの予防 ②

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1) 白板症
 臨床的あるいは病理学的に、他のいかなる疾患の特徴も有しない口腔粘膜の白色の板状もしくは斑状の病変であり、病理組織学的に上皮性異形成の有無にかかわらず用いる臨床的な病名である。
 ◍がん化率は本邦では、3~16%と報告。
 ◍好発年齢、性 :50~70歳代に好発し、男性に多い。
 ◍好発部位 :舌縁、舌下面、歯肉や口腔底に多く発生する。
 ◍臨床症状 :白板症は肉眼所見により 均一型、非均一型に分類される。
 均一型は、全体的に平坦で薄く均一な白色または灰白色の病変である。また、舌側縁部、口腔底、口唇部粘膜では、他の部位と比較してがん化率は高い。
 非均一型は、全体的に不均一な形状・色調を呈する病変で、均一型よりもがん化しやすい。また紅斑混合型や複数の部位に多発する例もがん化率が高い。さらに、本邦では歯肉白板症も多くがん化が比較的多い。
 タバコに関連した白板症(tobacco-associated leukoplakia) は、タバコ常習者にみられる角化性病変で、頬粘膜にみられる軽石状や指紋状の薄い白色変化が特徴である。
2) 紅板症
 ◍白板症に比べてがん化率が高い(40~50%)。
 ◍好発年齢、性 :50~60歳代に多く、性差はない。
 ◍好発部位 :口腔底、頬粘膜、舌や口蓋に発生する。
 ◍臨床症状 :紅板症はビロード様の鮮紅色を呈する平坦な病変に対する臨床診断名で、臨床的・病理学的に他の疾患の特徴を有しないものである。
3) 増殖性疣贅状白板症
 口腔内に広範囲に多発性に生じ、効率にがん化や再発傾向を示す疾患。通常型の白板症に比べ発生頻度は低い。
 ◍後発年齢、性 :60歳以上の女性に多い。
 ◍好発部位 :歯肉、口蓋、歯槽粘膜等に好発する。舌や歯肉での発生は高率にがん化すると報告されている。
◍臨床症状 :増殖性疣贅状白板症は一般的な白板症とは異なり、初期には角化亢進を示す平坦な白色病変が経時的に疣贅状(いぼ状)に変化し、多発・再発して高いがん化のリスクを有する。
4) 扁平苔癬
 扁平苔癬の悪性化に関しては、諸説あるが0~3.5%のがん化率が報告されている。
 ◍好発年齢、性 :50~60歳代の女性に多い。
 ◍好発部位 :頬粘膜に多く、レース状(網状)の白斑がみられる。
臨床的に白板症、紅板症、扁平苔癬などの診断が下されたる場合、病理組織学的には、①反応性病変(過形成上皮)、②口腔上皮性異形成、③上皮内がん、④扁平上皮がんの可能性を考える。また、口腔上皮性異形成は、反応性病変との鑑別が難しい。





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