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2019年1月18日 (金)

EU の事例から ③

続き:
 2015年はヨーロッパにとって「難民危機の年」だった。2014年から約5年の間にEU諸国で難民申請をしたのはおよそ383万人。しかし、2015年10月をピークにヨーロッパにやってくる難民の数は減りつつあり、2018年4月には約1万2千人と激減。
 それにもかかわらず、ポピュリストたちは難民問題を中心にしたキャンペーンを依然繰り広げている。
 「ドイツのための選択肢」(AfD)は、元来、反ユーロ党として2013年に設立されたが、難民危機以来、反移民・反難民を第一のスローガンとして掲げ、2016年に初めて「5パーセント条項」(泡沫政党が議会に参加することを防ぐ条項)を超えて5つの州議会に進出。2017年には連邦総選挙に92人の議席を確保して、現在はすべての州議会へ議員を送り込むことに成功した。
 メルケル政権打倒に声高に叫ぶ AfD は、僅かの2年余りで国民の現政治に対する不平不満の受け皿となり、国民政党として躍進したのである。その支持率は州によっては戦後ドイツの二大政党のひとつであった社会民主党(SPD)の支持率を上回るまでになった。
 AfD は他のどの党よりネットの威力を理解し、巧みに利用している。2017年前半には、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)/キリスト教社会同盟(CSU) など既成政党の三倍、AfDのフェイスブックサイトにシェアやコメントがなされという調査もある。これまでにもこの同党― 「ドイツのための選択肢」(AfD)は過激な主張やスローガンでメディアにたびたびとりあげられてきた。
 「(ベルリンの)ホロコースト犠牲者追悼碑はドイツの恥である」(チューリンゲン州、ビョルン・ヘッケ議員)とか、「それでも難民がやってくるようであれば国境で射殺されても仕方がない」(元党首、ペトラ・フラウケ)など、過激なことを集会やメディアで発言し、TV.のトーク・ショーに出演し、その後ややトーンダウンするが、ネットでは過激さを緩めない、というのがこれまでのAfDにみられる戦略だ。
 SNS では一般市民も感情的になりやすい。その怒りを利用し、クリックさせて、同じ意見を持つ市民の「共鳴室」ができあがる。そして、これまでタブーとされてきたテーマも一般家庭のお茶の間に持ち込むことで、過激な発言を日常化し、一般市民もそれに慣れてきてしまうという、人間の心理を巧みに利用している。
 AfD のフェイスブックサイトをみると、あたりさわりのないシェアやポストのほかに、過激なフェイクニュース数多…ある。
 





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